よりよい介護保険制度にするために

介護保険制度発足まで1年

1999年(平成11年)6月議会

戸上幸子介護保険のスタートまで1年を切りました。準備が急ピッチで進む中で、どの自治体からも高い保険料や低いサービス水準、低所得者対策の不備など、このままではとても実施は無理だという声が国に対して上がっています。鳥羽市民の中にも新たな負担増や、介護基盤のおくれに対する不安が高まっています。市長はことし3月議会で、現行の福祉水準を維持したいと答弁しました。これまでの議会答弁を踏まえ、次の点について質問いたします。
 第1、平成10年の3月議会で、65歳以上の第1号保険者の保険料は、担当所長は月2,500円前後と予測していると答弁しました。午前中にもこれをめぐって質問がありましたが、初めに厚生省が試算した保険料は全国平均で月額2,500円でしたが、5月18日、初めて宮下厚生大臣が3,000円弱になると公式に明らかにいたしました。また、つい先日には全国市長会が平均で月2,939円になると試算調査結果を発表しました。保険料2,500円、この点についても確認をしたいと思います。
 平成10年3月議会、さらにことし3月議会で市長は、低所得者に対する介護サービスの利用者1割負担の軽減については今後の研究課題であると答弁しました。その後、研究は具体的にどう行いましたか。研究の結果はどうでしたか。保険料、利用料については、各自治体の条例によって減免制度をつくることができます。低所得者への保険料、利用料の減免制度をつくる計画ですか。
 第2に、40歳から64歳までの第2号保険者は、加入している医療保険の保険料と一括で納めることになります。この不況で、ただでさえ市民は国民健康保険税を納めるために難儀をしています。介護保険の上乗せ分が払えないがために、国民健康保険税まで滞納になりかねません。国民健康保険税の軽減制度は、介護保険料の軽減制度としても適用されることになるのか伺います。国民健康保険の加入者は農漁業、零細商工業、年金生活者などで、介護保険料が上乗せされれば大変重い負担となります。ですから、どの自治体でも収納率への影響が危惧されているところであります。国民健康保険税そのものを引き下げるために、真剣な検討をすべきです。
 今議会の開会日の市長発言によれば、平成10年度国民健康保険の決算は実質収支で5億2,321万円の黒字、単年度収支でも7,827万円の黒字を計上したということです。一方、保険給付費は総額14億2,501万円で、昨年を下回っております。基金は3億2,014万円です。この基金については、厚生省の定めている基準は過去3カ年における保険給付費の平均年額の5%以上で、鳥羽では7,000万円余りが妥当な額です。ところが、鳥羽市の基金は厚生省の基準の4.5倍にもなっております。また、三重県が目安としているという基金額は、医療費3カ月分です。約3億円ちょっとです。鳥羽は既にそのレベルに達しております。もう基金に積む必要は全くありません。介護保険導入の今こそ引き下げを検討し、市民の負担軽減をすべきです。どう検討しておりますか。
 第3に、介護保険導入の前に、ともかく平成11年度を目標年度とする7カ年計画である新ゴールドプラン、これを達成しておかねばと、どこの自治体でも努力しております。本市の新ゴールドプランのデイサービス、ホームヘルパー、介護支援センター、訪問看護など、各サービスごとの達成率はどうですか。達成率で簡潔に答えてください。
 第4、介護保険導入によって、鳥羽市がこれまで負担していた老人保健福祉事業の予算がどうなるのかは、把握しておかなければならない重大なことだと思います。国では3,700億円、区市町村では総額1,600億円の負担が減ると試算されているところです。現在の老人保健福祉事業の一般財源はどれだけか、介護保険ではどれほどになるのか、差し引きではどれほどの額が減ると考えられるのか、答弁を求めます。
 第5に、今全国の地方議会で介護認定審査会の定数を決める条例を制定しています。要介護認定は調査員による聞き取りに基づくコンピューターによる1次判定と、認定審査会の2次判定によって行われます。この2次判定が大事です。1次判定で認定外となった人が、この2次判定で要介護となった例もたくさん生まれております。だからこそ、この体制が大切なわけです。2次判定を行う認定審査会の設置は十分な体制ですか、伺います。
 第6、市長は平成10年3月議会で、介護保険の非該当者を対象とした事業を、地方単独事業や介護保険における保健福祉事業として実施することは、予防上からも十分検討していかなければならない、こう表明しています。検討はどう進んだのか。これまでの福祉水準を維持するために、市独自の単独補助事業をすべきと考えますが、どうですか。
 第7、市長は、本市は地理的条件等から民間事業者の参入は望めないため、社会福祉協議会が介護保険のサービス提供事業者とならざるを得ない、ホームヘルプ、デイサービス等のほか、介護認定後にサービス計画を作成する在宅介護支援事業者の役割も担ってもらうとしています。市民にとっては、福祉・介護サービスを担う社会福祉協議会の体制が万全かどうか、非常に心配なところです。体制の現状と問題点について、明らかにしていただきたいと思います。
 まず、介護が必要とされた人の介護プランを立てる介護支援専門員、ケアマネジャー、これは何名必要ですか。そのうち、現在何名がいるのか。今後どういう資格を持つ職員が必要で、採用予定はどうか。また、労働者の処遇はどうなるのか。

◎社会福祉事務所長(夏川輝夫君) 戸上議員のご質問にお答えいたします。
 まず、介護保険料についてでございますけれども、65歳以上の保険料額につきましては、厚生省の数値に基づき推計いたしますと、月額2,500円前後になると予測しております。ただ、あくまでも市で見込まれるサービス給付量の総枠が基礎となります。そのようなことから、現在、事業量を把握するため介護保険事業計画を策定しているところでございます。
 次に、計画における整備状況でございますが、平成5年度に平成11年度を目標とした鳥羽市高齢者保健福祉計画を策定いたしました。この中で、施設整備や人材確保の目標量を定めておりますが、計画値を下回っており、本年度中の確保は困難となっております。具体的な整備状況は、デイサービスセンター4カ所の目標に対し1カ所、在宅介護支援センター目標3カ所に対しまして1カ所、ホームヘルパー常勤10人、非常勤32人の目標に対し、常勤7人、登録ヘルパー39人となっており、平成12年4月にはデイサービスセンター1カ所、在宅介護支援センター1カ所を来年完成する保健福祉センターに設置する予定であります。また、この秋には民間の老人保健福祉センターが安楽島町に完成する予定でございます。
 いずれにいたしましても、これから見直し、策定する高齢者保健福祉計画、介護保険事業計画、その中で県とも調整しながら、地域の需要に応じたサービスごとの目標量、事業費の見込み等を設定してまいりたいと考えております。
 それから、介護保険導入に伴う市負担の変化でございますが、現行の措置制度の中で提供されている各種介護福祉サービス費は、本年度予算では3億3,128万5,000円となっております。そのうち市の一般財源は1億5,811万4,000円でございます。介護保険が施行されますと、公費のほかに保険料が新たな財源になるため、2分の1程度の負担減になるというふうに思っております。
 それから、認定審査の体制でございます。ことしの10月から介護保険サービスを利用するための申請受付が市の窓口で始まります。広域連合では、申請者宅を訪問して心身の状況など認定に必要な調査と、保健・福祉・医療の専門家で構成する介護認定審査会の事務を担当します。鳥羽志摩地域では認定対象者は約1,800人と推定しており、認定作業開始予定の本年10月から来年4月直前までの半年間に申請があるとすれば、1カ月に約300件の認定審査を審査会で行うことになり、1回の開催で約40件の審査、月に7.5回の開催が必要となり、1委員会月1.5回として5委員会が必要になります。このため審査会の人数、1委員会5名として最低25名の委員が必要となり、人材確保のため現在、保健・福祉・医療関係者と協議をしているところでございます。
 それから、社会福祉協議会の体制の中で介護支援専門員でございますが、私どもでは4名必要というふうに考えております。現在、現状は2名でございます。したがって、2名の専門員を確保しなければならないというふうに考えております。
 以上、答弁とさせていただきます。

戸上幸子 介護保険問題について伺います。この答弁も、市長の答弁は鳥羽市の2万6,000市民の中の低所得者の皆さんには大変厳しい、大変冷たいと言わざるを得ない答弁であったと、私そういう思いを強くしながら聞きました。
 まず、低所得者への利用料と保険料の減免制度をつくる計画がない、こういうことでした。こんなこと言ってる自治体はありませんよ、今。どこでも負担軽減を図るために、検討していくという姿勢なんです。現在例えば65歳以上の保険料は、5段階に分かれております。最低のランクの人を見ますと、老齢福祉年金をもらっている方々です。この方々は月々3万3,000円、それ以下という方もおりますが大体そういうレベルの方なんです。それでも、一生懸命生活しているわけなんです。この方々の保険料が鳥羽市で、鳥羽市の基準額が2,500円ですので、それの半額の1,250円になります。このわずか1,250円という額が、本当に厳しいわけなんです。陽光苑からの訪問給食でも、2回取れなくて1回という方も多いんです。こういう方たちの状況を、市長がやはり本当につぶさに見ていただいて、温かい市政を行っていただきたいと、私要望しておきたいと思います。
 次に、国民健康保険税の問題です。税の引き下げは検討していない、こういう答弁でした。しかし、なぜ引き下げないのか。なぜ引き下げられないのかという根拠は、全くおっしゃいませんでした。ただ、ご自分の思いだけでした。ですから、私はちょっと数字を拾ってみたいと思うんです。先ほども言いましたが、基金3億円、これはもう三重県も国もすべての基準を満たしております。それは、市の担当課自身が一番よく知っております。なぜなら、毎年の繰越金がどんどんふえております。私は毎回、決算ごとにこんなに繰越金が多いのはおかしいということを指摘してきました。鳥羽市発行の鳥羽市の国保、平成9年度版によりますと、繰越金の決算額、平成5年で1億8,267万円、6年度2億4,616万円、7年度2億7,908万円、8年度2億7,671万円、9年度3億4,379万円と、どんどん膨らんできました。
 なぜでしょうか。単年度収支が黒字なのに、それを基金に積まなくてもいい。それをどんどん繰越金にしてるんです。だから、現在繰越金と基金合わせて8億4,000万円がうなっていますよ。こんな低金利の時代に、うなってるじゃないですか。
 国民健康保険税とはそもそも市長、何でしょうか。まず、皆が納められるような適切な額にするよう、行政は最大限の努力をすべきなんです。鳥羽市民の医療費を、鳥羽市民が納める国民健康保険税で賄うというのが基本なんです。それに対して、健康を守るために保健事業をして医療費を抑制していく。これがもともとの形なんです。それなのに、国民健康保険はもうけを生み出す事業ではありませんよ。8億円ものお金、どうしてるんですか。市民の税金ですよ。この不況下にこれだけのお金をため込んで、これで健全な国保財政と言えるんですか。市長、もう一度税を引き下げないとおっしゃるんでしたら、その根拠を明確におっしゃっていただきたい。私、その答えは市民に対しても公表して、一緒に論議をしていきたいと思います。
 もう一つ、追い打ちをかけるようですが、平成10年第4回定例会で、担当課は今後の医療費の動向等を見きわめながら国保運営協議会、関係課と調整を図りながら、介護保険のスタートと合わせて検討していきたい。こう答えています。それとの整合性はどうなるんですか。検討しているならしていると、はっきりおっしゃってください。税の引き下げをしないのなら、その根拠をおっしゃってください。
 次に、ゴールドプランの達成率です。本当にこの介護保険については、担当課は苦労していると思います。どこの自治体でも、厚生省のいろんな方針が後手に回って、課としては本当に苦労していると思います。サービスにつきましても、鳥羽はパールプラン、すばらしい計画をつくりましたが、介護支援センターは3カ所の目標に対して1、デイサービスも4に対して1です。ヘルパーさんは登録ヘルパーを入れますと何とかというところまできたと思います。
 この中で、今私が一番心配なのは、訪問看護ということです。これにつきましては、保健福祉センターの建設のときに、何度も取り上げてきました。といいますのも、私のところにも伊勢の病院に入院していて、帰ってきた人が訪問看護が受けられない、非常に困る。こういう悩みが幾つも寄せられております。日赤病院が訪問看護はやっているわけですので、わざわざ日赤病院にかかって、そして訪問看護を受けているという離島の方もいらっしゃいます。市としてこの訪問看護、どういう体制を準備しているのですか。これまでの取り組みと合わせて、答弁を求めたいと思います。当初は福祉センターで、訪問看護ステーションをやるような方向での検討も始まっていたように私は聞いておりますが、そのことも踏まえて現状とこれからの見通しについてお伺いします。
 この訪問看護は介護保険の先ほど担当所長から答弁がありましたが、介護支援専門員の方が実際にプランをつくりますね。そのときに訪問看護がなければ、何ともならないわけです。ヘルパーさんはいても、訪問看護のメニューが厚生省は言うてても、鳥羽では訪問看護がかけないわけですね。その点についても、私は見通しが甘いと思っておりますので、お答えいただきたいと思います。
 次に、第4点目。介護保険法が導入されることによって、これまでの福祉の予算はどれだけ軽減されるのか。福祉部門では2分の1になるというお答えがありました。このお金を、ぜひとも福祉に使っていただきたい。先ほど市長から、福祉水準は維持していきたいと、こういう言葉では答弁がありました。ですから、そういった点も踏まえて、これだけの財源があるわけですから、介護認定外の人の利用料を取るとか、そういうことを考えるのではなくて、こうした財源をこれまで無料でデイサービスやホームヘルパーを受けていた人にも適用するために使っていただきたいと思います。市長、その点についても答弁を求めたいと思います。
 もう一つ、先日厚生省が過疎地や離島では、家族が介護する家族ヘルパー制度を認めると、このように明らかにしました。鳥羽市はこの制度をどのように今後活用していく準備を進めているのか、お伺いしたいと思います。

社会福祉事務所長(夏川輝夫君) 戸上議員のご質問にお答えをいたします。
 財源充当の問題でございますが、市の一般財源が介護保険を施行すると、2分の1程度の負担減になると、こういう答弁を先ほどさせていただきました。しかしながら、介護保険制度への対応、あるいは現行の措置制度へのサービスを維持するために、新たな負担が生じまして、むしろ負担増になるんではないかというふうに思っております。
 それから、家族介護の問題でございます。特に厚生省は離島地域等へ、特に在宅サービスの確保が非常に難しいと、こういうようなことから家族介護についても保険給付の対象にすると、こういう方針を固めたようでございます。
 ただ、これにはいろんな条件がございまして、まず介護者がホームヘルパーの資格がなければならない。それに加えまして、介護サービスの事業者に登録して、少なくとも半分以上は家族以外の人に対して、訪問ヘルプ活動を行う。介護は第三者のケアマネージャーが作成したプランに基づいて進める。さらには、家族が介護せざるを得ない状況であるということを市町村が認める。また、給付額につきましては、家族介護については、家族以外の人に対する介護報酬よりも低額に抑えると、こういうようなことを言っておるようでございます。厚生省ではそれを、厚生省の医療保健福祉審議会に今後提示をするということでございまして、私どもにはまだ正式な通知はございません。ただ、私ども大変離島等への在宅サービスの確保、非常に難しいと思っておりますので、これができれば大変ありがたいことでございますし、歓迎すべきことだというふうに思っております。
 以上、答弁とさせていただきます

戸上幸子 介護保険の問題です。この点につきましても、国保税の引き下げ、私は引き下げができないのであれば、その根拠を明確にするようにと市長に答弁を求めました。しかし、その根拠は全く明らかにされないままでした。地方財政のイロハだと思うんですが、税の賦課というものは適切なものでなければなりません。先ほど担当課長も言いましたが、予防保健事業、確かに大切です。しかし、財政規模を読み上げられましたが、わずか本当に1,000万円から4,000万円ですね。十分クリアできますね。何も予防保健事業するから、税の引き下げはできないんだという根拠には全くなってないわけですね。介護保険が始まりますと、収納率が非常に落ちるのではないかと、自治体は心配しています。収納率も93%を切ると国からの補助金も下がると、このように聞いております。ですから、みんなが払える国民健康保険税を100%みんなが納めた方が、より健全な国保財政と言えると思うんです。高い国保税をみんなに課して、そして収納率を下げるよりは、みんなが払える税金を100%納められる。そういう国保財政をぜひとも目指していっていただきたいと思います。
 次に、訪問看護ステーションについては、取り組みは非常におくれておりますが、努力していくと、このような答弁があったと思いますので、私また議会で聞きたいと思いますので、きちっと努力をしてください。そして、一番鳥羽のおくれたところですので、みんなが困らないように担当課として十分取り組みを強めていただきたいと思います。
 利用料の負担については、これまでの財源が半分になるけれども、それはどういう予想かわからないので利用料負担できないというふうに言いましたが、どこの自治体でも大体半分ぐらいになるんです。よその自治体でも、利用料負担については今検討している市があります。ですから、先進地に学んでこれを何とか福祉保健事業でやれないか、単独の市の補助事業でやれないか、そういうふうに考えていただきたいと思います。
 介護保険については、市民が最も心配しているのは、この制度によって今受けている介護サービスがカットされるのではないか、そして、サービス料が高くて払えないのではないか、払えないために、受けられないのではないか、こういうことだと思うんです。市長は低所得者への対策は無理だとか、そういうふうに簡単に言わないで、先進地に学んで今後とも努力していくよう、要望しておきたいと思います。

鳥羽にとっていま介護はどこが問題か

1999年(平成11年)3月議会

戸上幸子 介護保険制度について質問します。
 介護保険の実施まで1年1カ月と迫りました。離島やへき地、漁村を要する鳥羽市民の間には、期待とともに大きな不安の声が強まっております。この介護保険で老後はどうなるのかということですが、具体的には現在受けている福祉水準は後退しないのか、これまで無料で受けていたサービスが有料になりはしないのか、保険料は払っても利用料が払えなければ介護は受けられないのではないか、同じような保険料を払って、鳥羽市では他の市と同じようなサービスが果たして受けられるのか、などなどの心配が上がっております。
 全国町村会は、昨年10月、基盤整備や財政運営など依然として課題が山積していると指摘し、施行の準備が整わない場合には、施行準備の延期も考慮すべきであると政府に緊急要望書を提出しました。
 また、全国市長会が実施した各市の整備状況調査でも、介護保険制度運営の体制整備について、6割近い都市が「整えられる」としているものの、「何とも言えない」が4割もあります。だからこそ市民の心配と不安が募っています。
 鳥羽市もその後、急ピッチで体制整備を行い、市長の施政方針でもホームヘルプサービスの拡充が強調されたところです。鳥羽市での現段階での到達、浮き彫りになった課題、発足時に整えさせると展望しているサービス内容について、5点にわたってお聞きするとともに、あわせて提案もいたします。
 まず第1に、実態調査の進捗状況と結果についてです。
 一般調査、個別調査はそれぞれ何人に対して実施し、そのうち、現在、施設入居あるいは各種福祉、介護サービスを受けている要援護者数は何人でしたか。一般調査の中で、要援護者に該当する可能性があると判断し、個別調査をした人はどれほどですか。
 今回の高齢者の実態調査はかつてない本格的なもので、市の介護保険体制の土台になるものです。ボランティアなど、全市的な協力で介護体制を支えていくためにも、結果を公表し、広く市民の理解を求めるべきと考えますが、いかがですか。
 第2に、基盤整備について伺います。
 まず、特別養護老人ホームの問題です。市民の心配は、すぐに入所できるのか、また、現在入所している人が退所を迫られるのではないかということです。現在、全国で11万人もの待機者がいます。鳥羽では何名いらっしゃいますか。待機者をなくすために、市として特別養護老人ホーム陽光苑の増床が懸案となっております。市は見通しをどのように持っておりますか。待機者を解消できるのは、いつになると市民に約束できますか。
 現在、特別養護老人ホームに入所している人のうち、介護保険の対象とならない自立、要支援の人は施設を追い出されることになります。全国では1万4,000人と推計されております。鳥羽では何名と把握しておりますか。5年の経過措置がありますが、追い出すことはしない、こういう体制をとれますか。
 次に、ホームヘルプサービスについてです。
 利用者負担は全国で利用世帯の8割が現行は無料となっております。鳥羽では、現在無料の方々のうち、有料になるのは何%と把握しておりますか。利用料を払えない世帯に対して、市としてどう補助していくか、対応を考えておりますか。現在のサービスは、身障者はゼロ、高齢者41人で年間延べ8,500時間です。これらの方々全員が要介護の認定がされるとは限りません。今までどおりのサービスが受けられるようにしなければならないと思います。介護保険や身体障害者に適合しない市民で、家事援助が必要になる場合、柔軟にホームヘルパーが派遣できる制度を市の福祉事業として設ける必要がありますが、いかがですか。
 介護保険実施に伴い、ホームヘルパーの必要性が高まることは言うまでもありません。ことし1月にヘルパー1人が退職したが補充がされておりません。すぐに補充し、体制を整えるべきですが、どうですか。市長が施政方針で打ち出した早朝、夜間のヘルプサービスは、具体的にはどのような時間帯に行われるのですか。全国でも始まっている24時間体制にはまだなりませんか、いかがですか。
 デイサービスについてですが、陽光苑で行われていますデイサービスは、実際利用者、現在週78人で、1日平均15.6人です。これらの方々全員が要支援、要介護と認定されるとは限りません。予防を重視する観点からも継続が必要ですが、切るということはありませんか。
 また、デイサービスを何カ所でどのような形態で実施していくつもりですか。利用者負担の増加、介護用品の保険からの給付がないなど、介護保険のもとでも介護経費の家計への負担は大きいことが予想されます。介護手当の増額、さらに他市町村で実施しているおむつ代などの介護手当制度の拡充が切実となってきますが、どう考えておりますか。
 介護保険対象外となる訪問給食サービスについては、継続が必要です。継続する場合、高齢者の保険料に連動しないよう、市の補助事業としてやるべきだと考えますが、どうですか。
 次に第3、離島の入浴サービスについてです。
 今、市の訪問入浴の利用者は8名です。本人はもちろん介護者にも喜ばれております。ところが、離島では現在のところ利用できません。離島で入浴サービスを必要としている人は何人いると把握していますか。
 午前中の市長の答弁で、実施する方向で具体的な検討をしていくとの答弁でしたが、実施時期はいつですか、ご答弁いただきたいと思います。
 第4に、低所得者への保険料や利用料の減免措置、これを当面、自治体の一般財源で実施していく条例の整備が必要となると考えますが、市は提案をなさるおつもりはありますか。
 最後に、介護保険事業計画の策定と老人保健福祉計画についてです。
 介護保険制度の限界が見えてきた中で、老人保健福祉計画を介護保険の枠外で、高齢者の介護施策を充実するための計画として位置づけ、拡充していくことが求められます。情報の公開と市民参加の計画づくりが必要だと考えますが、どうですか。
 以上、5点についてご答弁をいただきたいと思います。

市長(井村均) 介護保険制度についてのお答えをいたします。
 21世紀の半ばには3人に1人が高齢者という時代を迎えようとしています。寝たきりや痴呆の高齢者がふえる一方で、介護する人も高齢者になり、また働きに出る女性もふえるなど、家族だけで介護することは難しくなっています。そのようなことから、介護を社会全体で支える介護保険制度が来年からスタートいたしますが、市としてもその導入に向けて鋭意取り組んでいるところであります。
 ホームヘルプサービスの利用者負担、介護保険に適合しない市民へのサービスの継続についてにお答えをいたします。
 ホームヘルプサービス等介護サービスにおける利用負担の低所得者対策や介護保険対象外の方々に対するホームヘルプサービスやデイサービス等の取り組みについては、昨年の定例市議会において森下議員からご指摘をいただき、お答えをしたところであります。低所得者に対するホームヘルプサービス等介護サービスの利用者1割負担の軽減については、今後の研究課題であると思っております。保険対象外の方々に対するホームヘルプサービスやデイサービス等については、国、県や近隣市町村の動向も参考にしながら判断したいと考えております。
 デイサービスの今後の見通しでありますが、市内のデイサービス事業施設は、現在、特別養護老人ホーム鳥羽陽光苑の1カ所でありますが、本年9月には老人保健施設である豊和苑が市内でデイケア事業を行いますし、介護保険制度がスタートする来年の4月には、保健福祉センターにおいても事業展開をする予定であります。したがいまして現在の状況から判断いたしますと、ほぼ充足すると思っております。
 市独自の介護手当制度の拡充についてでありますが、介護手当制度の拡充については、要介護者を抱える家族の苦労は大変なものであります。介護者の労に少しでも報いるため、皆様方のご理解をいただき、本年度において介護手当の増額を行ったところであります。介護については、高齢者が高齢者を介護するというケースも増加するなど多くの課題があり、その対策も家族の状況等により多様であると思いますが、特に核家族化等による介護力の低下は、特定の家族へ負担を強いたり、介護疲れを起因とするさまざまな問題が生ずるおそれのあることから、家族介護の負担を軽減する施策の推進が急務であると考えております。このようなことから、当面は介護基盤の整備、介護支援の相談事業の充実等に力を注ぎ、家族介護者の福祉の増進を図ってまいりたいと思います。
 介護保険対象外となる訪問給食サービスについて、高齢者の保険料に連動しないよう、市の補助事業として継続すべきだがというご質問でありますが、対象が非常に広く、要介護者並びに要支援一歩手前のそれなりに自立したひとり暮らし高齢者にこれまで予防的観点から実施してきたところであります。介護保険導入後も、継続する方向で考えてまいりたいと存じますが、その財源を保健福祉事業として介護保険特別会計で賄うかどうかは、現段階では決定しておりません。
 離島の訪問入浴サービスについては、介護保険の居宅サービスメニューの一つであり、かねてより検討しているところであります。民間事業者の新規参入が難しい現在、社会福祉協議会もしくは陽光苑が供給主体とならざるを得ないと思っております。
 介護保険事業の計画の策定と老人保健事業計画の見直しについてでありますが、介護保険の給付対象となるサービス量の見込み等について定め、介護保険の事業費の見込みを明らかにするなど、介護保険運営のもとになる現実的な事業計画であります。
 一方、老人保健福祉計画は、介護保険の給付対象と、給付対象以外の老人保健福祉事業を含めた全般にわたる供給体制の確保に関する計画であります。このように、介護保険給付対象のサービスに関する事項は共通しており、連携して事業を行う必要があることから、平成12年度を初年度として両計画を策定、見直しをするものであります。この計画は、市民にとって重要な意味を持つ計画となりますので、この案の検討を行うため、策定委員会を設置することによって被保険者の意見を反映していきたいと存じます。計画の概要は市民の方々にも公表してまいりたいと考えています。
 以上、答弁といたします。なお、その他の点につきましては、各担当課長より答弁させますので、よろしくお願いします。

◎社会福祉事務所長(夏川輝夫君) 戸上議員のご質問にお答えをいたします。
 まず、高齢者の実態調査でございます。
 高齢者の実態調査につきましては、介護保険制度運営の基本となる介護保険事業計画などの基礎資料とするため実施しております。回収は昨年末に終了いたしまして、現在その集計作業を行っているところでありまして、年度内にはその集計を完了したいと思っております。このデータをもとに、介護サービスの必要量や整備目標などを盛り込んだ介護保険事業計画並びに老人保健福祉計画を来年3月までに作成してまいります。
 それから、実態調査の対象者数でございますが、一般調査、これは65歳以上のお年寄りの方を無作為に抽出いたしまして、2,536人に対しましてアンケートを実施いたしました。これが高齢者の一般調査分でございます。
 それから、個別調査につきましては、行政−−私どもが把握している分ですね、介護手当の対象者とかホームヘルパーとか、こういう方々に対しまして166件行いました。これは在宅分です。
 それから、高齢者の一般調査から要援護高齢者と思われる方を再度個別調査を行いました。この件数が54件でございます。
 それから、要援護高齢者の施設関係、特別養護老人ホームそれから老人保健施設等でございますが、105件行っております。個別調査につきましては、合計325件行っております。
 それから、結果の公表につきましては、この案件につきまして、いろいろご協力をいただきました。この目的の趣旨に沿いまして、その結果については可能な限り計画に生かしていきたいということで、市民にこたえてまいりたいと考えております。
 それから、特別養護老人ホームの関係でございます。現在、特別養護老人ホームには入所者は67名、待機者は9名となっております。現行の市町村の老人保健福祉計画におきましては、鳥羽志摩地区におきましては特別養護老人ホームの整備枠は現在ございません。既に満杯となっております。
 この特養の施設整備に関しましては、県が広域的な観点から調整をするということになっております。これから新たに作成します介護保険事業計画に基づき、介護サービス基盤の整備を進めていくことになりますので、本市の実情に応じた新たな目標数値を設定いたしまして、圏域内調整を県に求めていく予定でございます。
 それから、入所資格の関係でございます。
 現在の特養入所者で保険対象外と予想される高齢者はということでございますが、昨年、鳥羽市から特別養護老人ホームに入っている方10名を抽出いたしまして、介護保険のモデル事業として審査を行いました。その結果、1名の方が自立というふうに判定をされております。
 それからホームヘルパーの関係でございます。
 現在のホームヘルパーの派遣世帯は38世帯でございます。そのうち、有料の方が6件となっております。
 ヘルパーの補充の関係でございます。
 現在の派遣世帯、38世帯ということで、現員で対応できるかなというふうに思っております。ただ、介護保険に対応するために介護支援専門員が必要でございまして、現在そのホームヘルパー、特に介護福祉士の資格を持っているものですから、そのホームヘルパーにその資格を取得させたり、また取得をさせる予定でおります。したがって、その補充も含めまして、10月からは介護保険の認定申請が始まるということで、その段階で補充をしていきたいというふうに考えております。
 それから、ヘルパーの活動の時間帯でございますが、午前7時から午後9時までを考えております。
 それから、離島の入浴サービスの関係でございますが、離島の寝たきりの高齢者は、今現在14名ほどおられます。
 以上、答弁とさせていただきます。よろしくお願いいたします。

戸上幸子 市長は、介護保険対象外のサービスについては、平成10年の9月議会でも、今後の研究課題とすると、介護保険から漏れた人たちへのサービスを切らないようにということだと思いますが、切らないように研究課題とするということでおっしゃったわけなんですが、しかし、去年の9月から今までに随分日が推移しております。これまでに、その答弁を受けた新しい動きが全く見えてこないわけですね。ですから、質問をしているわけなんです。
 あと、介護保険の実施までに1年1カ月です。そうした時点で、今後の研究課題とするというようなことでいいのかどうか。もう何らかの準備に入っておらなくてはおかしいんじゃないですか。議会でそういうことを今ごろ言っているようでは、これは本当におくれていると、ますます市民の心配は募るということにはならないんでしょうか。今回は予算議会ですし、もう一歩進めた具体的なところでの、これまでの市長のさまざまな議員の答弁に対しても答えていること、それをもう一歩進めた段階での答弁をぜひともお聞きしたいと思います。まず、それが第1点です。
 次に、先ほどの答弁を聞いておりまして、私は昨年の年頭の訓示で市長がおっしゃったことを思い出しました。昨年の年頭訓示で市長は、鳥羽市は福祉元年だと宣言をされております。遅まきながらよかったなと私は思いました。その新聞を見たときには、よかったなと思いましたが、しかし、そういうことを宣言されている井村市長であるにもかかわらず、非常に基本的姿勢としては弱いと思わざるを得ないような答弁が随所にありました。
 例えば、訪問給食なども継続してはいきたいと。しかし、その財源については、保険料に連動させるか、それともそういうお年寄りのために、これまでのように鳥羽市としての補助事業としてやるのか、その点についてまだ決定をしておりませんと、こういう姿勢です。ここに端的にあらわれていると思うんですよね。
 伊勢の水谷市長は、現行の福祉は後退させない、そのことに政治生命をかけるというようなことを言っておりますが、お年寄りが本当に安心して暮らせるために介護保険が導入されるわけですが、国の制度がなかなか不備が多くて、そのようなものになっていない。しかし自治体としては今の福祉を絶対に後退させないという市長の断固とした決意と構えが必要だと思います。この点で、市長の決意を伺っておきたいと思います。
 そして、あと、基盤整備の問題で、特別養護老人ホームについてです。
 これは、待機者が今9名だというふうに担当者から答弁がありました。志摩豊和苑の系列であります鳥羽の豊和苑も老健施設も建築予定ですが、しかし最終的には特別養護老人ホームということで特養の存在は非常に大きいわけです。担当課長からも答弁がありましたが、鳥羽志摩で180床という枠があって、鳥羽市としては増床計画を持ちながらも、それがなかなかかなわなかったということがあるんですが、しかし、99年度の国の方針が変わりまして、新ゴールドプランの目標、全国で29万人なんですが、これを1万人上回る増設要求をしております。第3次補正予算で計画の前倒しを認めております。国は、あくまで県に対する補助だとしておりますので、今、県に対して特別養護老人ホームの増床の要望をしていくことが非常に大切なことであると思います。豊和苑もできましたが、近くに欲しいというのが市民の願いです。そうした点でも、市長、先頭に立って増床を求めていくことが大事です。
 この点について、市長の答弁を求めたいと思います。

訪問看護ステーションの設置提案

1999年(平成11年)6月議会

今私が一番心配なのは、訪問看護ということです。これにつきましては、保健福祉センターの建設のときに、何度も取り上げてきました。といいますのも、私のところにも伊勢の病院に入院していて、帰ってきた人が訪問看護が受けられない、非常に困る。こういう悩みが幾つも寄せられております。日赤病院が訪問看護はやっているわけですので、わざわざ日赤病院にかかって、そして訪問看護を受けているという離島の方もいらっしゃいます。市としてこの訪問看護、どういう体制を準備しているのですか。これまでの取り組みと合わせて、答弁を求めたいと思います。当初は福祉センターで、訪問看護ステーションをやるような方向での検討も始まっていたように私は聞いておりますが、そのことも踏まえて現状とこれからの見通しについてお伺いします。
 この訪問看護は介護保険の先ほど担当所長から答弁がありましたが、介護支援専門員の方が実際にプランをつくりますね。そのときに訪問看護がなければ、何ともならないわけです。ヘルパーさんはいても、訪問看護のメニューが厚生省は言うてても、鳥羽では訪問看護がかけないわけですね。その点についても、私は見通しが甘いと思っておりますので、お答えいただきたいと思います。

◎保健環境課長(小川景君) 戸上議員の再度のご質問のうち、訪問看護ステーションについてお答えいたします。
 現在のところ、市が設置主体となって設置するには、マンパワーを確保することが非常に難しいと考えておりますことと、市の財政事情等を考えますと、厳しい状況でございますので、現在他市町村で開設している訪問介護ステーションに養成をするよう考えております。既に訪問看護は、先ほど戸上議員言われたように、山田日赤の看護ステーション、伊勢医師会の看護ステーション、志摩の豊和苑がしております看護ステーションより鳥羽市の方へ来ていただいております。市としては、現在開設している施設に、民間施設がございますがここに働きかけ、鳥羽市での開設が今後できないかをお願いしていきたいと考えております。さらに、看護協会にも打診をしていき、当市に訪問看護ステーションが実現できるよう努力をしてまいりたいと考えておりますので、ご理解のほどお願いをいたしまして、私の答弁といたします。

介護保険制度のスタートと問題点

1999年(平成11年)9月議会

12番(戸上幸子君) 鳥羽市政の重要施策について市長に質問いたします。
 しにせの旅館が事実上の倒産に追い込まれました。政府は景気は底を打ったと発表しましたが、鳥羽市の状況は一向に好転せず、市民は日々の暮らしを一生懸命しのいでいます。こうしたとき、地方自治体は何よりも地方自治法のうたう住民の安全と福祉、健康の保持のために心血を注がなければなりません。鳥羽市は今そうなっているか。市民の命にかかわる介護保険問題と財政に大穴をあけるおそれのある鳥羽市開発公社の2つの問題を市長にただします。同時に解決方向についての対案も提起いたします。市長の真剣な検討を求めます。
 第1は、介護保険問題です。
 私は過日、鳥羽市民文化会館で行われた大阪高槻市の元市長の講演を聞きました。奥さんの介護のために市長を任期半ばで辞職した方です。今、年間、10万人が介護のために職場をやめなければならない。大半は女性です。介護者の4割は65歳以上。高齢者が高齢者を支える老老介護です。そもそも介護保険制度はこうした介護地獄を打開するためにこそ発足しました。
 では、実施が目前に迫り、介護認定の申請開始まで2週間しかない今、鳥羽市の現状はこの原点に照らしてどうか。私は共産党鳥羽市委員会とともに武道館、池上公民館、幸丘公民館の3カ所で議会報告を兼ねて介護問題懇談会を開きました。この場でも切実な声が噴き出ました。数多くの要望や提案も出されました。そうした市民の声を5点に絞って市長に質問します。
 まず最初に、市民の声をどう反映したか、具体的事実を聞きます。
 介護保険法第117条は、介護保険事業計画策定に当たって被保険者、すなわち市民の意向を勘案して作成しなければならないと規定しています。なぜなら、介護保険法が第1条の目的でうたうように、国民の共同連帯の理念に基づいて進められるからです。第4条は、国民の努力と義務条項を設け、国民は共同連帯の理念に基づき、介護保険事業に要する費用を公平に負担すると義務づけています。国民、市民がみずから金も出し、主体者となってやる事業です。だからこそ、法律はその主体者である国民の声を十分に聞けと定めているのです。当然のことです。
 そこで、伺います。
 全国の自治体の多くは事業計画策定委員を公募しました。意欲のある市民の意見と知恵を広く集めるためです。本市はなぜ委員を公募しなかったのですか。市の策定委員会のメンバーは何を基準に選んだのですか。だれが委員なのか市民には知らされておりません。市民が気軽に意見を寄せられるようにすることが大切ですが、なぜ公表できないのですか。
 委員会も非公開ですが、なぜ公開しないのですか。
 これまで何回委員会を開催し、どんな点についてどんな論議が行われましたか。市民の生きた声と実例がどう議論の場にのりましたか。事業の進捗状況はどうか。今後の主な議論点で必要なものは何だと考えていますか。
 全国の自治体は介護保険制度への住民参加を積極展開しています。例えば、秋田県鷹巣町では、参加したい人がだれでも参加できる住民のワーキンググループがあり、ここで介護保険について勉強を重ね、グループの代表が策定委員会の公募委員になっています。また、鳥取県西伯町では、介護保険の関係各機関による調整会議、町職員から公募した検討委員会と町民から公募した百人委員会という三つの組織をつくり、それぞれの代表者で策定委員会を構成しています。東京東久留米市では既に10回の委員会が公開されて市民のものになっています。こういう姿勢が大事なのではありませんか。
 次に、介護保険事業計画の中間まとめについて伺います。
 事業計画は議会に報告されることになっています。県内各市で議会へは報告が行われておりますが、本市はまだです。いつするのですか。住民への公表をどう考えていますか。その報告がまだないのでこの場で現状と課題について具体的にお聞きします。
 第1、介護保険料について最新ではどうなりましたか。
 第2、市は全世帯へ介護保険制度の手引きと題したパンフレットを配りました。これです。皆さんもよくご承知だと思います。仕組み、保険料、申請の仕方、そして介護保険で受けられるサービスが書いてあります。市長、このパンフレットに偽りはありませんか。このパンフレットの6ページ、受けられる在宅サービスのところ、訪問リハビリと、こうあります。
 理学療法士や作業療法士等により心身の機能維持、回復のために必要なリハビリテーションを受けられます。このように書いてあります。また、同じく在宅サービス、痴呆の要介護者がグループホームにおいて、入浴や排せつ、食事等の介護、その他日常生活上の世話や機能訓練を受けられます。こう書いてあります。
 このパンフレットはどこか業者が委託して全国共通のものをつくり、自治体の名前だけを入れたものだと思われます。だから、こうしたミスになったのでしょうが、どうして市は中身をきちんと見て、鳥羽ではこれはまだできないと、せめて訂正文ぐらい挟むことをしなかったのですか。余りに安易にすぎませんか。訪問リハビリサービスは現在、介護基盤整備率は鳥羽市ゼロです。通所リハビリは鳥羽豊和苑で実施されますが、離島や急な坂道が多い石鏡などはとても通所は無理です。訪問リハビリが必要です。もちろんこの施策のおくれは国の責任です。悪政のつけを地方自治体が浴びているわけですが、市としての対応の検討は必要です。どう検討しているのですか。
 次に、第3、家族ヘルパーについてです。
 国は同居家族の介護者にも現金給付を認める方針です。しかし、条件があります。ホームヘルパーなどの資格を持った同居家族であること。家族の介護時間が全勤務時間の2分の1を超えないこと。家事介護ではなく身体介護を主とすることなどです。この条件をクリアしないと、せっかく国で認められても鳥羽では認められないということになります。
 市長はかねてから家族ヘルパー制度への期待を表明してきましたし、離島と本土のサービス格差の解消ということも述べています。その実現のために今こそ努力を集中しなくてはなりません。実情の掌握が大前提ですが、離島ではお年寄りを介護なさっている方は現在何名と把握しているのですか。そのうち家族ヘルパーを希望する人は何名と把握していますか。希望者はすべて可能になる条件整備が行政の役目です。そのためには、まず希望者がヘルパー資格を取ることが必要です。その体制はできていますか。
 第4、訪問看護について6月議会で取り上げ、担当課から実現のために努力していきたいと答弁がありました。その後、どう進んでいますか。実現の見通しはどうですか。
 次に、認定漏れ対策についてです。
 10月から全国一斉に介護認定が始まりますが、認定されなかった高齢者をどう救済するかが大きな問題となります。認定漏れ対策として、有効なのが国の在宅高齢者保健福祉推進支援事業です。保険給付の対象とならない配食サービス、そして移送サービス、寝具の水洗い、乾燥、消毒サービス、また認定外となった高齢者に対しての生きがい型デイサービスなどの市町村が行う事業を国の補助の対象としています。生活支援、生きがい対策など十数項目のメニューがあります。今年度からスタートしています。市として積極的にこの事業の適応を申請していくべきだと思いますが、今年度の取り組みはどうですか。
 また、来年度から本市がこれまで行ってこなかったサービス、例えば移送サービス。これはリフト付ワゴンなどの自動車で、自宅から在宅福祉サービス施設までの送迎を行うものですが、こういうサービスを行政が積極的に立ち上げていくことが必要ですが、どうですか。
 次に、住宅改修についてです。
 住宅改修は介護保険のサービスメニューの一つになっています。住宅のバリアフリー化は在宅介護に欠かせないからです。これまで福祉施策の中で住宅改修への補助制度はありましたが、鳥羽市の活用実績は残念ながら低いんです。
 そこで、提案ですが、伊勢市や上野市には住宅バリアフリーヘルプ制度があります。この制度は、社会福祉協議会が、住宅バリアフリーについて相談のあった市民のお宅に、建築士、保健婦、介護士など社協が委嘱したバリアフリーヘルパーを派遣して住宅改良についてのアドバイスのほか、住宅改造費の補助制度や福祉機器の紹介などを行います。この制度は鳥羽にはありません。お年寄りにも喜ばれ、また建設業者の仕事を広げるこの制度を市として積極的に取り組むべきではありませんか。市長、制度発足に取り組みますか。
 最後に、国民健康保険についてです。
 介護保険で国民健康保険加入者は税の上に介護保険料が上乗せされ、ますます家計圧迫となります。5億円以上もの黒字がありますが、具体的に3点をお聞きいたします。
 まず第1点、基金の問題です。
 厚生省は保険給付費の過去3カ年平均額の5%を積み立てるよう指導しています。それに対して当市は4倍の21.8%もため込んでいます。三重県の基準は保険給付費の3カ月分ですが、これも既にクリアしています。市長は基金にさらに積む必要があるとお考えですか。これが第1点です。
 第2点、保険給付費の問題です。
 平成9年度の保険給付費は当初予算16億91万円に対して、決算額は14億3,441万円で、1億6,650万円も少なかった。同じく平成10年度当初予算14億9,780万円に対して、決算額は14億2,501万円で7,279万円も少なかった。見通しを誤ったと言えます。毎年度の繰越金は平成8年度、2億7,600万円、9年度、3億4,300万円、10年度、4億4,400万円、11年度、5億2,300万円と膨れ上がりました。給付費をより正確に設定すべきなのに、平成11年度予算はまた平成10年度決算額より7,279万円も高く設定しています。予算、決算にこれほど開きのある会計はありません。なぜ高く見込むのですか。保険給付費を実際より高く設定し、それに基づいて市民から徴収するからどんどん黒字がたまっていくのではありませんか。これが第2点です。
 次に、第3点は、介護保険の実施でこれまで医療費として支払われているものが、介護保険に移動する問題です。
 各市で医療費の軽減の試算が行われていますが、本市の担当課ではこれによって給付費は3,000万円程度が軽減されるとしています。介護保険によって国民健康保険の医療費が下がることになりますが、市長はそう認識していますか。きちんとお答えください。

◎市長(井村均君) 戸上議員の第1問目、介護保険制度についてお答えいたします。
 いよいよ介護保険があと半年余りでスタートいたしますが、その準備のため、現在、介護保険事業計画の策定を初め、サービス提供体制の整備、保険の運営管理、コンピューターシステムの構築などに鋭意取り組んでいるところであります。特に、この制度設計の根幹となる介護保険事業計画については、先般、福祉関係者や学識経験者、医療関係者ら計15名で構成する策定委員会を設置して、計画案の検討を行ってまいりました。委員の人選に当たっては、地域で密接にかかわって活動している各種団体、機関に推薦をお願いし、特に被保険者である高齢者の方の参加、また離島居住者、女性の参画にも配慮したところであります。
 そして、先般、8月10日、第1回目の委員会を開催し、保健福祉サービスの状況、アンケート調査結果、国のワークシートに基づき試算したサービス需要と供給量等を説明し、協議をしていただきましたが、今後は介護保険事業計画に盛り込まれるサービスの供給体制整備案づくり、事業費の見積もりなどを手がけるほか、生きがい対策など高齢者保健福祉の総合対策を練っていただく計画をしております。
 なお、委員の公表は現在広報とばで介護保険制度について連載しており、その中でお示しをしていきますが、委員会の公開は従来どおりにいたしたいと思っています。
 一方、介護保険料でありますが、本市の場合、試算では65歳以上の保険料は月額2,118円であります。しかし、これには基金の拠出や40歳から64歳までのサービス給付分、あるいは特別給付などは含まれておらず、これから策定委員会で審議をしていただくことになりますが、正式な保険料は試算額より高くなると思っております。
 この試算結果等の議員の皆様方への報告については、この会期中に介護保険制度の仕組みを説明させていただく機会を得ておりますので、その際、報告させていただく予定をしておりますし、市民の方々にも職員が地域に出向き、説明をしてまいります。
 訪問リハビリについては、民間事業者が進出する動きはなく、訪問リハビリを希望しても応じられず、その不足分は他のサービスで補足せざるを得なく、利用者に理解を求めていきたいと思っております。
 また、離島等を抱え、ホームヘルパーの不足など、やむを得ない市町村については、高齢者の介護を同居する家族が行った場合にも保険給付の対象とする方針が厚生省から出されました。ただ、これには議員もご指摘のように、市町村の判断で保険を適用する基準該当サービスということになりまして、多少私どもも今後検討しなければならない問題が多いように思っております。
 いずれにいたしましても、基準該当サービス、離島住民に参加型のサービス機関が必要でありますが、現在、国において指定訪問事業者であってもサービスを十分確保することができない地域においては、基準該当サービスとして同居家族に対する訪問介護が提供できることも含めて、省令の改正案が医療保険福祉審議会に諮問されておりますので、その答申に合わせて対応してまいりたいと考えています。
 次に、在宅高齢者保健福祉推進支援事業についてでありますが、この事業は従来の高齢者在宅生活支援事業を拡充強化し、本年度創設された事業で要援護老人、ひとり暮らし老人等の生活支援サービスを提供するとともに、在宅の老人に対する生きがい活動を推進することを目的としております。
 したがって、現在実施している訪問入浴サービス、訪問給食については、この制度を活用する予定であります。来年度には、保健福祉センターで実施予定の生きがい対応型のデイサービス、あるいはボランティアで検討していただいている移送サービス事業も、できればこの制度を利用していきたいと思っております。
 また、住宅バリアフリーヘルプサービスについてでありますが、要援護高齢者の寝たきり防止、予防、あるいは介護者の負担軽減のため、住宅のバリアフリー化は必要であります。このため、介護保険制度では要介護者のサービス計画の作成訪問の際、住居等の状況把握、それに基づく住宅改良の必要性を調査し、在宅サービスに反映させることになっております。
 したがって、調査時、必要に応じ、相談と助言はもちろん、また施工業者との紹介や業者との連絡調整も行っていきたいと思っております。
 次に、国民健康保険に関する件でございますが、さきの6月議会で同趣旨のご質問に対し、来年4月からの介護保険制度による国保会計への影響はどのようになっていくのか。その医療費の動向と推移を見きわめる必要があることから、引き下げを前提とした国保税の見直しは現在のところ考えていないとお答えをいたしました。
 なお、納税者への還元という点については、現在保健事業の中で、国保加入者を対象に1年または5年の無受診世帯への商品券の贈呈、あるいは人間ドック受診者への費用補助などを行っておりますが、これらを充実拡大していくことが納税者への還元につながりますのでその方向で進めてまいりたいと考えております。

2番(戸上幸子君) 失礼します。2問目の質問をいたします。
 まず、第1点目の介護保険の問題です。
 介護保険事業計画策定委員会の委員を今回公表するという答弁でした。結構です。今後はぜひ各種委員会の公表も当然のこととしてやるようにということを要望しておきます。
 公募委員の問題です、次に。
 これは今回公募委員は認めなかったということですが、本市の行革大綱の中でも多様な住民参加方法の実施による意見の反映、こういう記述があります。現在、全国で公募委員を認める流れになっています。みずから進んで委員をやってやろうという人の意欲を市は積極的に活用すべきだと思います。
 また、市民の中には長年介護で苦労なさった方もいて、そうした自分の体験をぜひとも市民の皆さんに還元したいと、そう思っていらっしゃる方も必ずいるはずです。そうした人の力を市にとって活力にしていくというとは非常に大きいことだと思います。また、介護保険の被保険者なのに、市長、先ほど各種の団体と言いましたが、各種の団体に入っていない人は委員に全くなれないというのは不公平ではありませんか。できたら今後、きちっとしていろいろな委員会の中に公募委員というのを必ず認めていくように、このように要望しておきたいと思います。
 そして、介護保険事業計画策定委員会の公開は行わないと、このように市長答弁がありました。これは、私から考えますと、この介護保険制度の根本理念というものをはき違えていらっしゃるのではないかなと、そう思って聞きました。
 第1問目でも言いましたように、介護保険第1条から考えると、保険料の支払いは国民の義務になるわけです。今までのような福祉の形ではないわけですね。義務を果たす以上、権利が生まれるのは法制上当然のことです。自分たちの納めた保険料はどう使われるのか。また、どう審議されていくのか。傍聴の権利ぐらいは最低限のものではありませんか。開かれた委員会にして市民の前で討論されて困ることでもあるのかなと、そのように心配になりますが、なぜ公開にして困るのか、その点答弁がありませんでしたので、答えていただきたいと思います。なぜ、公開しないのか。
 次に、中間報告について要望と再質問をいたします。
 訪問リハビリ、他のサービスで補うと、そのように市長は答弁なさいました。この訪問リハビリは鳥羽だけではなくて、作業療法士さんや理学療法士さんの数が少ないのでどこの市でも非常に苦労しているところです。市としても何としても打開策を見出していただきたいと思いますし、他のサービスで補うという答弁がありましたので、それを確実にできるようにしていただきたいと思います。私も実現のために努力をしていきたいと思います。
 次に、訪問看護の問題です。
 6月議会で質問した後、いろいろ担当課では努力をしてきたというふうに私は見ています。私もこの問題ではいろいろなところに問い合わせましたが、離島や鏡浦など市の診療所で訪問看護サービスを実施できる可能性が出てきていると思います。離島の診療所の看護婦さんが仕事外で寝たきりのお年寄りを介護されて、訪問激励していると、このようなことも聞いております。伊勢市の訪問看護ステーションから来てもらうより、各地域で訪問看護が行われた方が実態に即しております。何としてもこういう方向で実現まで努力をしていただきたいと要望しておきたいと思います。
 次に、パンフレットの偽りの記述の問題ですが、その点については全く答弁がありませんでした。市長は答弁ができなかったのかなと、そのように思いました。市内の介護の説明会、私も先日、連合婦人会連絡協議会の所長の説明会に出させていただきました。そうすると、やはり先ほど紹介しましたような全国一律のパンフレットで話をなさっているわけですね。その後、質問は何も出なかったわけですが、やはり鳥羽市の、自分たちが受けられるサービスがどういうものか。確定していないまでも、今、市はここまで進んでいて、こういうことが課題です。そういうことをもっともっと市民の皆さんにわかっていただかないと、どれだけ説明しても介護保険の理解は深まらないですよ。ここが基本だと思うんですね。この基本を落としてはいけないと思います。今後、そういう形で説明を市民に行っていただきたいと思いますし、先ほども言いましたように、鳥羽市の現状がどうなのかという訂正が要りますので、その点も広報とばで紹介をしていますので、鳥羽市の現状をそこで明らかにしていただきたい。これの答弁を求めます。
 次に、家族ヘルパー制度です。
 これについて市長の答弁は6月議会よりも非常にトーンダウンをしております。まだ、国で認められていなかったときは、国に対して、鳥羽市は離島を抱えているので、家族ヘルパー制度を認められるようにどうしても要望していきたいと、胸を張ってこの議場で答えられていたわけなんですが、今、国が認めるという方針を示したわけでしょう。もちろん条件としては厳しいものがあります。例えば、自分のおばあちゃんを見ながら半分以上よその家のお年寄りを見れるのかなとか、そういう問題あります。それについてはどんどんこれからも国に対して、それは現状にそぐわないということで意見を上げていただきたいと思います。しかし、国は認めると言っているのですから、その条件に照らした整備をするのは、これは市長、行政として当たり前のことではないのですか。
 先ほど離島で介護されている方が何人か、またその中で家族ヘルパーとして現金給付を求めている人は何人かという問いに対しましても、市長は腰を上げませんでした。非常に消極的です。ここにはっきりと家族ヘルパー制度への当局の姿勢が出ているではありませんか。
 先ほど指摘しましたように、現在この家族ヘルパー制度を実現するために求められていることは、希望なさる方にまずヘルパー資格を取っていただかなくてはならないということです。来年の3月になって、これを認めてほしいと言っても、その人がヘルパー資格を持っていなかったら認められないんですよ。鳥羽市で実現しないんですよ。だから今は、この希望者がどれだけかという把握をして、それに対しての体制をとらなくてはなりません。希望者に対してヘルパー資格を取ってもらうような体制ができるのかどうか、これはっきりと答弁をいただきたいと思います。
 そして、市長は先ほどヘルパーの派遣の仕方についていろいろ言われましたですけれども、今、国の方向としては社会福祉協議会への登録ヘルパーでいいと、そういうような方向が大きく出てきております。ですから、その点もほとんどクリアしていると考えていいんです。ヘルパー資格を取る体制ができるかどうか、その点を答弁してください。
 そして、このこととも関連しますが、実際、担当課は今、大変な苦労をしていると思うんです。この介護保険というのは、日本で五つ目の保険制度ですから、これをきちっと来年4月に軌道に乗せるのは並大抵のものではありません。それは担当課だけでできることではないんです。また、社協だけでできることではありません。市民の力を借りなければなりませんし、市職員の力も必要です。市長は一昨年の年頭、市職員は各地域の福祉の担い手になるようにと、このように訓示しました。介護保険制度の導入を前に、今こそその訓示を生かすときではありませんか。介護保険の研修は現在課長クラスのみで行われております。全職員対象になぜやらないんですか。そして、鳥羽市の現状が今、こういうふうになっていると、全職員挙げて介護保険制度、市民に心配かけないように立ち上げようと、なぜこういう研修を開かないんですか。市長はその先頭に立つべきです。この点でも答弁を求めます。
 次に、認定漏れの対策については要望しておきたいと思います。
 今年度、この事業は100億円の予算計上です。国の方ですが。来年度の概算要求を厚生省は130億円を計上したと報道されております。ますます充実をしていく方向です。鳥羽市も先ほど答弁があっただけではなくて、これをもっともっとよく研究してさまざまなメニューがこれからまた具体的に出てくると思いますので、早速予算を取ってこれるように努力をしていただきたいと思います。
 次に、住宅改修の問題です。これはこれまでの枠を出ない非常に意欲のない答弁でした。再度、市長の基本姿勢を聞きます。
 市長の答弁は、調査員が申請のあった各高齢者を訪問したときに、そのときに実態を見て住宅改修のメニューをその方の計画に盛るということでした。全国どこでもそうなわけですよね。それが介護保険制度そのものの仕組みですから。私が質問したのはそういうことではありません。もう一歩進めて、市民の皆さんの、また高齢者の皆さんの生活を少しでも在宅で過ごせるように、例えば、段差の解消だとか、そして手すりだとか、そういうことについて研修を深めた、そういうバリアフリーヘルパーさんを養成し、市民に派遣していくと。そういうことがないかどうかということをお聞きしたわけです。
 9月9日付の中日新聞です。これはシリーズ介護保険を考えるで、愛知県高浜市の特集記事を組んでいます。見出しは「福祉でまちおこしに脚光」と、こういうふうになっております。これで、高浜市長は福祉によって新しいまちづくりができると断言しています。経済波及効果は福祉の方が土木建設よりも永続性がある。雇用もふえると指摘して、市は住民のための介護保険の総合プロデューサーになると胸を張っています。市長も福祉元年ということで宣言されたわけですから、宣言した以上、介護のお宅も助かって、また市内工務店の仕事もふえるバリアフリーヘルプサービス、この制度の導入ぐらいは検討してしかるべきではありませんか。この点について再度答弁を求めます。
 第5に、国民健康保険です。
 私は市長の抽象的な答弁を予想して3点にわたって具体的にお聞きしたんです。ところが、また抽象的な答弁でした。市長がこの議場の場で結論を出す以上、引き下げないと言う以上、その根拠を示さなくてはなりません。この3点について基金をさらに積む必要があると考えているのかどうか。2点目に、なぜ、保険給付費を実際より高く設定しているのか。3番目に介護保険によって国保医療費が下がるのではないか。この3点です。具体的質問に具体的に答えていただきたいと思います。
 そして、先ほど市長が言われました保健事業、納税者への還元の方法は保健事業でやれる。この5億円を保健事業で使おうと思ったら大変なことですよ。だから、担当が苦労しているんですよ。5億円もの保健事業というのは本当に考えられないですよ。
 そういった点でも保健事業ももちろん大切ですが、根本の税軽減として市民にどれだけ誠実に還元していくのかということで、答弁を具体的にいただきたいと思います。

◎市長(井村均君) 戸上議員の2問目のご質問にお答えをいたします。
 委員会の公開の問題でありますが、公開することによって委員の意見が形式的なものになってしまう可能性もあり、これは各委員会に任せていかなければならないと考えております。そして、それぞれの委員会で常にいろいろなものがつくられた場合は、必ず市民の方々にお知らせをするという方向で、私どもとしてはこれまでも動いてきました。
 次に、パンフレットの問題でありますが、今後職員が各地区に出向いて説明会をいたしますので、その中で実態に沿った説明をしていきたいと考えております。
 三つ目に、家族ヘルパー制度の問題でありますが、これは私は早くから離島についてどうするんだということを厚生省に強く言ってきております。ただ、厚生省側のいろいろな審議会での回答が出おくれていると私は判断をしております。あれ以降も厚生省側に何回か私の方からは強く要望をしておる問題ですので、よろしくご理解をお願いしたいと思います。
 それから、ホームヘルパーの資格の問題でありますが、今年度、県においてホームヘルパー養成講座を実施しており、鳥羽市の多くの方が受講申し込みをしました。しかし、約50人の方が定員オーバーであふれてしまったというふうなこともありますので、市としても昨年度に引き続き、市独自にヘルパー養成講座を行う予定をしております。まず、そういう希望者に受講をさせたいと思っております。
 次に、市の職員の研修の問題でありますが、今後、いろいろと確定をしてくる段階で考えていきたいと思っております。
 次に、バリアフリーの問題でありますが、バリアフリーヘルプサービス制度については対象者のニーズの高まりを見ながら考えたいと思っております。
 それから、国保の基金の問題でありますが、基金を積む必要は私も感じておりませんが、議員もよくご承知のことでありますが、運用益がどんどんたまってくるという実態があったということのご理解をお願いしたいと思います。
 それから、給付の見積もりの問題でありますが、3年間の給付を平均して見積もっておりまして、今後もそのような方向でいきたいと思っております。
 それから、三つ目の介護保険制度がスタートすれば医療制度から移行するのでという問題でありますが、国保の特別会計の10年度決算は医療費の保険給付費が横ばいということもあり、単年度収支で約7,800万円の黒字となり、累積の繰越金が約5億2,000万円となったと。このような繰越金がふえていくのは、保険者である鳥羽市の税負担の平準化、あるいは保健事業などへの積極的な取り組み等、市の経営努力に対する国からの交付金が当初見込みを大幅に上回って交付されてくるというのが1点目の基金を積む問題でありますが国保税のみが繰越金として累積しているというものではないということをご理解をいただきたいと思います。3点目の3,000万円程度の予想がされますことは、税への直接の軽減は考えておりませんので、よろしくお願いしたいと思います。

12番(戸上幸子君) まず、介護保険の問題です。
 いろいろ聞いておりますと、市長は訓示で福祉元年宣言や、また市職員は福祉の担い手であれ、こうおっしゃったわけですが、現実はそれとはほど遠いと、そのように認識せざるを得ません。
 ヘルパーの問題ですが、非常にあいまいな言い方の答弁が多いわけですね。希望者には取れるようにする。現在、担当課でも話を聞きますと、これまでもヘルパー資格を取りたいという方が多くて、前回の申し込みで40人から50人ほどがあふれてしまったと。今度はそういう人を最優先にやりたい。そして、その回数は1回だけと言っているわけですけれど、それに対して本当に離島の今介護なさっている方が受けられるのかどうかということを、きちっとお答えいただきたいと思います。
 つぎに、住宅改修につきましては、利用者の高まりを見ながら考えたいというような答弁がありましたが、そういう機運を盛り上げていくためにこそ、こういう介護ヘルプサービスが必要だということで、私質問しているわけです。今後、ぜひともこれを実現するために頑張っていただきたいと、そのように要望しておきます。
 次に、黒字の問題です。
 国民健康保険料の黒字の問題です。市長は、基金にもう積み立てなくていいと、そのように認識しているという答弁でした。
 2番目に、給付費の見積もりのことをおっしゃいました。3カ年の見積もりということですね。しかし、給付費よりも国の指導で給付費が下がっている場合には、それを予算化して多くしていくと。下がっている場合にはまた下げると。そういう指導が行われているわけですが、うちの予算書を見ますと、給付費は大体14億ぐらいで推移しているのに、急に16億とか、そういうことで予算書に出てくるわけですね。その点でも非常に問題だと思います。ですから、これは答弁にはなっていないと、そのように受けとめました。
 黒字の5億2,300万円を市民にどう還元していくかという問題なんです。介護保険が始まりますと罰則というのが出てきます。滞納が多くなると、その滞納した人はサービスを受けるときに全額自分で払わなくてはいけない。利用料は1割なんですが、その人が全額、10割払わなくてはいけない。その人たちは実際的には利用することが無理になります。このことが今、全国的にも大変問題になっております。鳥羽市の今の国民健康保険の収納率は93%です。これは100%に近いところもありますので、まだまだ努力は要るわけですが、この93%が介護保険が始まることによってもっと落ちる可能性が出てくるわけですね。そういうことを考えるなら、今、国保税を引き下げて、そういう10割払わなくてはいけない人が出ないように少しでも還元しようと、努力しようと、そうするのが市長の姿勢ではないのですか。なぜ、いこじになって下げないと言っていらっしゃるのか、私には全くわかりません。反論のための反論です。何も客観的根拠はありません。だから、値下げをしないというのであれば、きちっと私の行ったことに納得のいくように答弁いただきたいと思います。
 国民健康保険法の第76条は、事業に要する保険料を徴収すると、こう定めております。鳥羽市は事業に要しない保険料を5億円も取っているということになりませんか。
 また、低金利時代です。5億円を銀行に眠らせておいても幾らも利息はつきません。市民が払ったお金は市民に役立たなくてはなりません。ですから、今、介護保険を前に引き下げて、収納率を上げて、100%近くにして、鳥羽市、そして市民もプラスになる。そういう方向こそ検討しなくてはならないのではありませんか。市民の苦しみをどう受けとめるか、その点について市長の答弁を求めたいと思います。

◎市長(井村均君) 戸上議員の3問目のご質問にお答えをいたします。
 まず、積み立ての件でありますが、少し誤解を与えたようですが、基金への積み立ては既存の基金額の運用益だけの上積みでありまして、特別に積み立てを行っておりせんし、当面その意思もないということでお答えをさせていただきました。
 それから、予算見積もりに関する件でありますが、過去の医療給付費や国が示す方法等で予算編成を行っており、決して残すことを前提に計上しておりませんので、ご理解をお願いをいたします。
 国保税を引き下げるべきではないかとの案につきましては、午前中にもお答えしましたように、介護保険による国保会計の影響はどのようになるのか、その辺を見きわめる必要があることから、現在のところ考えていないと申し上げたわけでございます。
 いずれにいたしましても、国保運営上の重要な問題でございますので、国保運営協議会のご意見を聞きながら進めてまいりたいと思います。
 介護のホームヘルパーの養成についてでありますが、家族介護の保険給付はもちろん離島地域にとっては大変ありがたい制度に違いありませんが、この措置は指定サービス事業者だけでは十分なサービス提供ができない場合に限定をしており、私どもは基本的に指定サービスの充実、マンパワーの確保が先決であると考えております。

介護保険料半額減額

2000年(平成12年)6月議会

◎市民課長(寺本信博君) 戸上議員のご質疑にお答えさせていただきます。
 今回の補正予算並びに基金条例の改正につきましては、去る2月18日、厚生省が過去3カ年平均の老人保健拠出金、介護納付金を含む保険給付費の25%の基金積み立てがあり、かつ最近の単年度収支が3年連続して黒字であることなど、一定の要件を満たしている場合、基金を財源にして40歳から64歳までの第2号被保険者の介護保険料を軽減することを容認いたしました。
 このことを受けまして、急遽国保運営協議会を開催しご協議いただいたところ、軽減について前向きに検討されたいとの要望をいただき、さきの第1回定例市議会において国保条例の改正の中で国民健康保険に加入する第2号被保険者が支払う介護保険料を半額に軽減する措置を講じました。しかしながら、その時点において、既に当初予算案が確定しておりました。また、基金条例の改正につきましても、改正内容の検討が必要であったことから、常任委員会等でご説明を申し上げ、今議会に提案させていただいたものでございます。
 議案第46号、鳥羽市国民健康保険事業特別会計補正予算につきましては、歳入歳出それぞれ2億2,227万6,000円の追加をお願いするものでございます。
 歳入では、国民健康保険税で介護納付金分現年課税分として、一般被保険者から徴収する介護保険料の2分の1、2,565万2,000円、退職被保険者分294万8,000円の合わせて2,860万円を減額し、同額を基金から取り崩し、財源に充当するものでございます。
 そのためには、国が示します条件であります老人保健拠出金、介護納付金を含む保険給付費の25%以上の基金積み立てが必要となることから、その不足分として繰越金2億2,227万6,000円を追加いたしまして、歳出において同額を基金へ積み立てるものでございます。
 今回の取り崩し後の基金の保有額につきましては、平成12年度末として5億1,493万9,000円となる見込みでございます。
 以上が補正予算でございます。
 次に、議案第48号、鳥羽市国民健康保険給付費支払準備基金条例の一部改正についてご説明申し上げます。
 今回の条例改正の目的といたしましては、増大する医療費の状況、老人保健法の規定による拠出金並びに本年4月に導入されました介護保険法の規定に伴う拠出金の財源充当ができるよう改正を行うものでございます。
 改正の要点といたしましては、まず題名の改正でございまして、国民健康保険事業における財政の健全運営を図ることを目的とする本条例の趣旨により整合するよう、現行の鳥羽市国民健康保険給付費支払準備基金条例から「給付費」を削除し、鳥羽市国民健康保険支払準備基金条例と改めるものでございます。
 条項の一部改正につきましては、第1条では題名の改正に合わせまして、給付費の字句を削るものでございます。
 第6条につきましては、現行条例では基金の処分は医療費の変動、その他の事由により増加した保険給付に要する費用に限り処分することとしており、改正案では第1号の保険給付費のほか、第2号及び第3号で老人保健法の規定による拠出金並びに介護保険法の規定に伴う介護納付金の拠出に財源充当できるように改正しております。

12番(戸上幸子君) 引き続きまして、2回目の質疑を行います。
 まず国民健康保険事業の方ですが、今回の基金の積み立てで平成12年度末には全体の基金額が5億1,493万円になると、このように課長から答弁がありました。今回の議会の開会日で市長は昨年の国保会計の実質収支額6億246万円の黒字と明らかにしました。平成10年度の黒字額を決算書で見ますと5億2,300万円でしたから、単年度収支でまた約8,000万円の黒字が出たということになります。前回の3月議会では私を含め3名の議員が基金の介護保険拠出金への充当を積極的に取り上げました。先ほど課長からも答弁がありましたが、国保の運営審議会でも支持されました。市当局は3年間をめどに第2号被保険者の保険料を半額軽減すると、このようにしているわけです。大変市民から喜ばれております。市長は今後の見通しをどう考えていらっしゃいますか。平成11年度の決算を受けてどう考えていらっしゃるのか、明らかにしていただきたいと思います。

◎市長(井村均君) 戸上議員の2問目のご質問にお答えいたします。
 2分の1に軽減したものが、来年以降どういうふうな対応するのかという問題であったかと思います。今後の軽減措置は第1号被保険者の介護保険料との均衡化し、本年度から3年間程度を予定しております。復元する時期については、担当課といたしまして、いろいろと検討していくだろうと思いますが、医療費と国の動向を見ながら検討をしていくものと考えております。

12番(戸上幸子君) 3回目の質疑を行います。
 第1問目の国民健康保険事業なんですけれども、市長の方から3年間をめどに半額軽減し、今後復元する時期については担当課と検討したいとおっしゃったんですが、実際平成11年度で8,000万円の黒字も出ているわけですし、今後は医療費が介護保険の方に移り、ますます国民健康保険財政としては楽になると。そのような状況下で復元する時期について検討云々よりも、どれだけ軽減の時期を引き延ばしていくかと、そういう面での検討課題というのが浮上してくるのが普通ではないかと思います。そういった面から見ますと随分後ろ向きというか、現状認識が私とは違うんだなということを今感じたわけなんですが。復元する時期を検討するのではなくて、継続するように検討する諸判断の材料がそろっているという認識に私は立っておるんですが、市長のお考えをもう一度お聞きしたいと思います。

◎市長(井村均君) 3問目の戸上議員のご質問にお答えいたします。
 第1問目の国保の部分の復元する時期について継続をという戸上議員の要望だったと思いますが、いろいろと検討を多方面にわたってやらさせていこうと考えておりますので、よろしくご理解をお願いいたします。

高すぎる介護保険料、利用料を引き下げて暮らしを守れ

2001年(平成13年)3月議会

戸上幸子 介護保険について質問をいたします。介護保険実施2年目を目前に、全国でも、鳥羽市でも、保険料、利用料負担がお年寄りにとって重圧となっている事例が続出をしております。国の施策が冷淡なため、地方自治体が独自に軽減策、支援策を始めています。市町村は直接お年寄りと日々接触しているわけで、切実度合いがよくわかるからだと思います。本市も、市長の予算提案で、これまでの寝たきりの方への4,000円の介護手当制度を拡充し、対象者を広げ2,000円の手当も取り入れられました。介護にご苦労なさっているご家庭にとっては本当にうれしいことだと思います。この施策を大いに評価するとともに、今行政の姿勢として何が必要なのか、切実な課題となっている次の2点についてお聞きいたします。
 1点目は、利用料の問題です。利用料負担が重いために、必要なサービスを手控えているお年寄りが多くいます。家族介護の負担を軽減するという介護保険制度の目的、介護の社会化に逆行する事態が生まれております。在宅サービスの支給限度額に対する平均利用率は、日経新聞の10月2日付によれば、全国669市区町村平均で38.6%という低率です。サービスを利用しない理由はという問いに対しまして「自己負担が重荷で利用しない」、こういう回答が最も多いと報じております。要するに、介護は受けたいのはやまやまだが、利用料が高くて手控えてしまうということです。
 では、鳥羽市ではどうでしょうか。在宅サービスの支給限度額に対する平均利用率は、同じ10月段階で31.9%です。全国よりもさらに低いという実態です。すべての高齢者が安心して暮らすためには、介護保険だけでは到底足りません。本市の高齢者保健福祉計画であるパールプラン21でも強調されているところです。このプラン作成の事前調査では、鳥羽では要介護者の4人に1人が高齢者本人だけのひとり暮らし、また高齢者本人とその配偶者のみ、そして高齢者本人とその他の高齢者のみ、こういう世帯を合わせると要介護者の半分を占めております。その他の半分が若い人との同居ということになっております。この数字は、鳥羽市にとって社会的な介護がいかに切実かを物語っていると、私は思います。
 ところが、利用料負担が重くてサービスが伸びていません。わずかな年金額の中で少しの支出も抑えたい高齢者の切ない気持ちが伝わってくるようです。私の知り合いの中にも、例えば七十代のひとり暮らしのお年寄りが家事ヘルプサービスを手控える、またどうせ利用してもお金が要るのだから認定を受けても仕方がない、今でもつましい暮らしなのにこれ以上の出費は無理という人も多くいらっしゃいます。年金から保険料を天引きされているというのに、この現実です。本来は、こんな欠陥だらけの介護保険をつくった国が改善をしなくてはいけないわけですが、とても今の政権に期待はできません。そこで、全国では我が町のお年寄りの実情を見るに見かねて利用料を3%、5%に軽減する自治体が生まれております。3年間やる政府の特別対策は、介護保険スタート時にヘルプサービスを利用している人に対して利用料を10%から3%に軽減するというものですが、これを新しい利用者にも適用する、またほかのサービスにも拡大する、こういう内容となっています。鳥羽市でも、この例に倣って軽減措置、減免措置の拡大を検討すべきだと考えますが、どうですか。
 2点目に、保険料の問題です。これも高齢者にとって大きな負担となっています。その上、10月からは65歳以上第1号被保険者は全額徴収となり、保険料は2倍に跳ね上がります。一方、40歳から64歳までの第2号被保険者の保険料は、本市では半額軽減を図り大変喜ばれているところです。平等という点からいっても、第1号被保険者について何らかの軽減策を講じるべきではないでしょうか。
 特に、保険料で問題なのは、国の減額制度に不備があることです。すなわち、保険料はご承知のように所得を基本に5段階に分かれています。第1段階は基準額の半額ですが、その対象は世帯全員が住民税非課税で、なおかつ生活保護世帯か老齢福祉年金受給者に限定をされております。ところが、実際には第2、第3段階などの中にも、老齢福祉年金月3万4,000円を下回る年金で暮らしている人や、生活保護基準以下の低所得者が含まれている、こういうことが明らかになりまして、全国的に大きな問題となっております。つまり、負担の逆転現象が存在しているということです。全国ではここに注目して、本当に困っている人を何とかしたいということで減免措置をする自治体がふえております。鳥羽では、この逆転現象はどうでしょうか。
 事前に、年間18万円以下の低額の年金受給者という点に限定をいたしまして、担当課に調べてもらいましたところ、年間18万円、すなわち月1万5,000円以下の方が172人も見えました。このほかに、当然無年金の方もいるはずです。これらのお年寄りの中に、国の基準では半額軽減が適用されていない方が含まれていると、こういうことが他市の例をとっても考えられます。この数字から見ますと、経済面で豊かなお年寄りがいる反面、確かに苦しい生活を余儀なくされている貧しいお年寄りがいます。生活保護の世話にならずと懸命に生きておられる姿が目に浮かびます。市長、この逆転現象で困っている高齢者をどう考えられますか。在宅介護手当の拡充とあわせて低所得者、本当に困っている人たちの保険料負担を軽減する支援策を、鳥羽市としてもぜひとも図るべきだと考えますが、いかがでしょうか。

市長・井村均 介護保険実施2年目を前に市の姿勢についてであります。
 介護保険制度がスタートしてから、各地の自治体で高齢者の方々が支払う保険料や利用料を減免するといったさまざまな動きが見られました。しかし、この介護保険は社会保険方式である以上、基本的に全員の参加を前提にした仕組みであります。そのようなことから、保険料の額についても無理なくご負担いただけるよう所得に応じて5段階の保険料を設定し、低所得者の方々への配慮を行っているところであります。私といたしましては、大変苦しいこともわかりますが、何とか皆さんに保険料を納めていただく、そのことがこの制度を守り、よりよいものにしていく原点だということを市民の皆さんに改めてお願いしたいと思っております。
 また、利用料負担につきましても、この制度は基本的には受益者負担を採用していますので、元気で介護サービスを使わない方々との公平の問題があります。既に、低所得者の方々には負担月額上限の特例や訪問介護利用者の軽減措置などが実施されているところですし、負担と給付のバランスから独自の軽減策はできないと思っております。
 ただ、スタートしてから約1年が経過しようとしていますが、本市のサービス受給の状況は、保険が始まるまでと比べて利用者、利用回数とも随分と増加しているものの、全国、県平均と比較いたしますと、まだまだ低い水準にあります。これは自分たちで介護したいという家族が多く、その気持ちも大事にしなければならないと思っております。そのようなことから、家族介護の支援対策として、在宅で介護の必要な高齢者の方々を介護している家族がおむつなどの介護用品を購入した場合、その一部を助成するとともに、現在実施している介護手当について支給対象者の範囲拡大をすべく、来年度予算に計上させていただいたところであります。いずれにいたしましても介護保険は浸透しつつありますが、家族介護はなくなるものではなく、そういうものを大事にしながら社会介護という意識を定着させ、この保険を育てていかなければならないと思っております。

戸上幸子 保険料については、昨年の12月議会でも同僚の村山議員が保険料軽減、貧しい人に何とかできないのかという、私と同じような趣旨の質問をされました。そのときの市長の答弁と同じでした。保険方式なので払ってもらわんならんと、所得に応じて国は軽減策をとっているんだと、こう言われたわけです。しかし私が聞きましたのは、国の制度に欠陥があるということが全国的に明らかになって、鳥羽市と同じような地方自治体が、そこに着目して本当に困っている人を助けようとしていると、それについて質問をさせていただいたわけなんです。それについてもう一度答弁をいただきたいと思います。
 利用料についてです。市長から、これまで寝たきりの方への介護手当、4,000円とかですね、それを拡充したというようなことで、答弁がありました。そして介護保険が、始まる前よりはサービス供給量がふえていると、それは当然ですよね、保険料を払っているわけですから。介護保険が始まってマイナスになったら、何のための介護保険かということになってしまいます。そして全国より低いということも、実態として明らかにされました。市長はなぜ全国より低いのかという理由で、鳥羽では家族介護している人がいるんだと、だからサービスが伸びないということを言われたわけなんです。確かに私は家族で介護しているので、サービスを使わないという方もいると思うんです。それはそれでいいことなわけですけれども、私が質問したのは、要介護者の半分がひとり暮らし、もしくは高齢者だけの夫婦やら老老介護やら、高齢者だけの世帯だと、ということは家族介護はできないわけですよね。そういう人たちがサービスを受けられないときに、利用料を軽減するようなことを考えてはいかがなのですかということをお聞きしたわけです。ですからこの点についても、もう一度質問の趣旨に沿ってご答弁いただきたいと思います。
 先ほどの介護手当なんですが、これが拡充されたということは本当にいいことですし、うれしいことなんですが、ただこれは介護者に与えられるものですので、こういうひとり暮らしの方には適用されないわけです。そしてまた、4,000円が要介護4、5の方ですね、事前に聞いたところによれば。2,000円の方が要介護2と3の方ですので、要介護1と要支援、一番低いサービスを必要とする人にはないわけです。そういった面でも、この介護手当だけでも、すべてをカバーすることはできないと思うんです。私も皆さんもそうだと思いますが、いろんなお年寄りともおつき合いがありまして、足が悪くなってだんだんこう弱られていくようなところも見ているわけなんですが、やはり私一番切実に思いますのは、要介護、要支援という本当に軽い段階のときに、デイサービスだとか、そしてヘルパーさんの訪問だとか、そういうお年寄りが閉じこもりになってしまわない、やはり社会的なつながりを何らかで持っていくと、そういうことが本当に大切なことで、行政にとりましても先ほど言われたように、これは保険事業ですので、長い目で見た場合には効率も結局はいいわけです。だから、そういう軽い程度の方が気軽にお金の心配なく、社会的なつながりを持てるようなことも検討していただきたいと思うんです。この点についてもう一度ご答弁をお願いいたします。

◎介護保険課長(夏川輝夫君) 介護保険の低所得者対策について、お答えいたします。
 まず保険料の関係です。鳥羽市の場合、実は保険料月額2,286円です。全国平均の2,882円に比べますと約600円安いと、それから県平均2,681円です。約400円安くなっています。先ほど戸上議員さん、年金18万円未満の方の受給者が約170人ほど見えると、こういうことなんですが、私ども年金収入をもって実は低所得者とは思っていません。当然低所得者となりますと、所得だけではなしに扶養義務関係、それから預金等の資産関係、こういうものすべてを見てみませんと、正確な負担能力は出てこないと、こういう判断をしていますので、したがって所得だけで減免をやるということは、他の被保険者のことを考えますと大変不公平であるというふうに思っています。したがって低所得者をどのように把握するかと、特定するかというのは、現行では生活方法に頼るよりほかはないのではないかというふうに思います。それから、利用料の負担の問題です。低所得者に1割の負担を大変重荷であるというようなことですが、私ども介護保険のスタート直後に実態調査を行いました。これはただ利用料の云々の問題よりも、4月に介護保険が始められまして、勘違いといいますか、認定を受ければサービスが受けられるというふうに、利用者の方いろいろと勘違いされるといけませんので、私ども行ったんですが、その調査によりますと、約5割の方が家族で介護しているのでサービスを受けるつもりはないと。それから約3割の方が、今医療保険に世話になっているんだと、つまり入院しているというような答えでございました。それから実は、8月時点でも利用されている方々に対して調査を行いました。実際サービスを利用してみて、どのように感じているかというような質問項目でいろいろしたわけですが、実はその中でも現行の利用者負担についてどう思いますかと。実は81名の回答がございまして、15名の方が高い方だと思うというふうに答えられています。ただその中身を見てみますと、初めて利用する人はその15人にはいませんでした。以前からサービスを受けていた方々です。つまり従前からサービスを受けていた方々、つまり措置の時代の福祉というのは、無料もしくは非常に安いというイメージが定着しておりまして、この保険が始まってこの1割負担というのが、非常に重く感じているのではなかろうかと思います。
 確かに収入が少なく資産もないと、こういう方もいるかもしれません。そういう方、本当にお困りの方というのは福祉事務所の方に相談をしていただければどうかというふうに思っています。災害や長期入院の場合につきましては、保険料の減免措置がありますし、また公的な扶助、それから少し細かくなるんですが、本来の額、保険料よりも安ければ生活保護の必要がないという場合、この場合は一番安い保険料を適用するというのもありますし、それから利用料についても、災害あるいは長期入院の場合は減免ができるという規定もあります。境界層措置というんですが、そういうのもありますので、ご利用いただければというふうに思います。
 それからもう1点、要介護2以上について介護手当の拡大を行いました。要支援と要介護1はないということなんですが、私どもはあくまでもこの介護手当につきましては、家族介護の支援策というものから実施するものでありまして、利用料の軽減が目的ではないということをご理解いただきたいと思います。
 以上答弁とさせていただきます

戸上幸子 私も簡潔に終わりたいと思っていたんですけれども、担当課が2問目から登場しまして、えらい具体的なことを答弁しましたので、私もやはり反論はしていきたいと思います。
 まず、年金のことについてですけれども、年18万円これはあくまでも例えで、例えといいますか、一例で私言いました。実際3万4,000円以下の方であればもっとたくさんいらっしゃいますし、試算する場合に、例えで考える場合に、その方たちがどういう状況かというところまでは把握できないわけです。そういう点を言っておきたいと思います。
 介護サービスを受けている人への実態調査で、5割の方が介護サービスを受けているので、利用しないという回答があったということなんです。これは先ほど言いましたように、家族でやられる方はそれでいいわけです。しかし私担当課長に考えてほしいのは、この介護保険がなぜつくられたかということです。家族で見ていていろいろな悲劇が起こった。だから介護の社会化を図ろうと国がしたわけです。実際今では常識になりつつありますが、家族で愛情をもって見ている老人も、家族だけの手ではいろいろなことが起こってくるわけです。ですから、デイサービスやホームヘルプサービス、家族が無理のない範囲で大いにサービスを使ってもらうことが、この介護保険の健全な発展です。これは国も当たり前の方向だと思うんです。ですから、先ほどの答弁は私はいただけないと思いますし、先ほど市長の方からもそういう従来どおりの考え方をなさっているところがあるので、これは市挙げて考え方を改めていただきたいと、介護保険の方向に改めていただきたいと、このように注文をしておきたいと思います。
 後いろいろありますが、長くもなりますので、これで終わりますし、今回介護保険を初めて取り上げましたけれど、これからも継続して取り上げたいと思いますし、同僚議員の中でもそういう方がたくさんこれからも出られることを、私は期待したいと思います。

介護保険の軽減を

2001年(平成13年)9月議会

12番(戸上幸子君) 3点について質問をいたします。
 小泉内閣が誕生して4カ月。景気を何とか回復してほしいという国民の期待を担って登場した小泉さんですが、失業率はついに5%を超えました。株価も底なしの値下がりです。さらにその上に医療費の値上げ。健保の本人負担が3割へ、70歳から74歳の医療費は実に3倍になります。加えて外務省のすさまじい腐敗が発覚しました。国民が苦しんでいるとき、その矢面に立たなければならない官僚が国民の血税を食いつぶす事態、納税者である市民の怒りと悔しさははかり知れません。
 鳥羽の町でも「小泉さんでも景気はようならんのやなあ」こんなつぶやきが聞こえます。参議院選挙後の世論調査では、改革優先35%に対し、景気、雇用優先が56%、ついに逆転しました。国民は何よりも不況脱出と生活安定を願っております。市民が必死に明るい出口を求めている今、自治体が全力を傾けて苦境突破の役割を果たさなければならないと考えます。市民は市と議会がこうした国の状況を受けて、どんな施策を打つのか、市民の暮らしを応援するどんな手だてを講ずるのか、かたずをのんで見守っています。今議会の最も大きな役割は、ここにこそあると私は考えます。
 そこで市長に伺います。
 まず第1点、鳥羽市の介護保険の健全な発展のために不可欠な課題についてです。
 この10月から65歳以上の保険料が全額徴収となり、今の2倍にはね上がります。鳥羽市の場合、基準の第3段階で、1回の支払いは今の2,286円から4,572円です。月々5万円前後の年金暮らしのお年寄りにとって身の削られるような出費です。布団をはぎ取るような国の仕打ちに対して、地方自治体は必死の取り組みをしています。何とかお年寄りを救えないか知恵を絞っています。最も切実なのは保険料を直接軽減することですが、全国3,252市区町村のうち、8月末現在で、保険料軽減を開始した自治体は328市町村。利用料軽減は674市町村になりました。長崎市は最大で4分の3まで軽減しました。申請したのはわずか11人ですが、それでも市民の中に「市は生活に困っているお年寄りを救う姿勢がある」と大きな反響が起きたそうです。市長、今自治体に大事なのはこういう姿勢ではないのでしょうか。
 一口に高齢者といっても経済的には大きな開きがあります。鳥羽では漁業や農業、小さな事業所などで働く人が多く、老後はわずかな国民年金で生活するという人がたくさんいます。この人たちは怠けていたから年金額が少ないのではありません。若いころは一生懸命働き、納税をし、鳥羽を支えてきたわけです。この議場に見える市役所幹部の皆さんは、多分経済的には豊かな老後を約束されているでしょう。しかし、わずかな年金でやりくりをする、昔、働き者の高齢者の暮らし行きも我が身の事として想像力を働かせて考えていただきたいのです。ましてや今は不況や病気、アクシデントで、だれもがいつ経済的な弱者になるかわからない、そういう世の中です。
 また、みんなが納税をし、所得の再分配を行い、弱者をも包み込んだ政治を行っていく、これが民主国家であるわけです。財政が厳しいのはどこの自治体でも同じです。低所得者のお年寄りの苦しみの防波堤になる方法が何とかないのか、考えて実行する自治体と、国の言うままに倍額徴収する自治体とでは、市民の受けとめ方は天と地ほどの開きがあります。多くの市民は、鳥羽市で何らかの軽減対策実施をしてほしいと切望しておりますが、市はどんな検討をしたのかお答えをください。
 まず、第1点です。介護保険の現状について具体的に5点お聞きします。
 要介護者に対するサービス受給者の割合は伸びているのか。サービスの限度額に対する利用額は伸びているか。12年度の介護給付額の実績はどれほどか。また、この実績は介護計画に対してどれぐらいの比率なのか。この結果、市の負担額は幾ら減額となったのか。保険料は年金から徴収される特別徴収とみずから納める普通徴収とに分かれております。この普通徴収の徴収率はどれほどか。1年滞納しますと、利用する場合、全額の10割払わなければなりません。そして、後から9割償還払いというペナルティーが科せられております。こうした時期になってきているわけですが、本市の対応はどうするのか。
 以上、介護保険の現状について伺います。
 2点目です。利用料軽減策として、当初予算に社会福祉法人等による、生活困窮者に対する介護保険サービスに係る利用者負担額軽減措置事業、この補助金100万円が盛られていますが、10月の保険料、全額徴収開始までに実施をすべきではないのですか。
 3点目、保険料軽減についてです。
 生活保護基準以下の所得でありながら、第2段階、下から2番目の段階ですが、保険料を課せられている生活困窮者に対して何らかの軽減措置を実施すべきではないのですか。

◎市長(井村均君) 戸上議員のご質問にお答えをいたします。
 まず、介護保険制度についてでありますが、介護保険は高齢者が要介護の状態になったとき、さまざまな介護サービスを活用して、地域で自立した生活ができるよう、社会で支えることを目的に創設された制度であります。介護保険が導入されたことで、それ以前と比較すると、介護サービスを利用する人も、訪問介護や通所介護などのサービスの利用量も大幅にふえています。また、介護保険では原則としてサービスにかかった費用の1割と、その施設に入った場合には食費についても負担をしていただくことになっていますが、介護保険になって利用者の負担が重くならないよう、利用者負担の上限や、保険が始まる前までホームヘルプサービスを利用していた所得の低い方については、利用料の軽減を行ってまいりました。
 そして、さらに低所得者対策として、3月の定例市議会でご審議いただいた社会福祉法人による利用者負担の減額制度について、現在、県や社会福祉法人と協議を進めているところであります。この制度は、特に生活が困難な方が、社会福祉法人から訪問介護や通所介護、短期入所などの介護サービスを受けた場合、利用者負担を半額にする制度であります。しかし、法人負担があることや、事務手続が煩雑なことなどから思うように進まず今日に至っているわけですが、その社会的役割から、市の社会福祉協議会が10月から実施することになりました。他の福祉法人についても、軽減措置に取り組むよう今後も要請していきたいと思っています。
 また、保険料の軽減につきましては、所得に応じて5段階の保険料になっており、市民税が非課税である世帯の方については低い保険料になっております。保険制度の根幹にかかわる問題でありますし、また、近隣の市町村でもそのような動きがないことから、現在のところ考えておりません。
 いずれにいたしましても、第1号被保険者については経過的な措置を終了して、10月から保険料の満額徴収が始まりますので、周知啓発に努めながら市民の方々の理解を求めていきたいと思っております。

◎介護保険課長(夏川輝夫君) 介護保険の現状について私からお答えをいたします。
 まず、要介護認定者に対するサービス受給者の割合でございます。
 介護保険施行時の昨年4月とことしの4月を比較いたしますと、昨年4月の認定者数は344人、うち居宅サービスを受けた方が146人、施設サービス受給者が127人で、受給割合は79.4%であります。1年経過したことしの4月では、認定者441人、居宅サービス受給者が225人、施設サービス受給者144人で、受給割合は83.7%となっております。この1年間で認定者は97人、サービス受給者は96人と大幅にふえておりまして、また、受給率も4.3%ふえております。
 次に、要介護度別に設定されている1カ月当たりの利用限度額に対して、居宅の個々の利用者がどれだけサービスを利用したかという点であります。
 昨年4月の平均利用率は約24.3%、ことし4月の平均利用率は33.4%、伸びてはおりますが、まだまだ低い状況であります。そのようなことから、昨年度の介護給付実績額は約5億8,200万円。当初予測よりも需要が少なく、計画に対する割合は約76%となっております。また、市はこの全体の介護給付費の12.5%を負担することになっておりますが、給付費が予算を下回ったため、当初に比べ約2,300万円の減少となっております。
 それから、保険料を年金から天引きされず、市役所に直接納めていただく、いわゆる普通徴収率でございますが、93.7%となっております。また、介護保険制度では、この保険料を1年以上滞納している場合、介護サービスの利用負担が1割から10割、9割分は後で払い戻しを受けるという償還払い方式というものになります。現在、介護サービスを利用し、この措置に該当するおそれのある方は1名見えますが、先般、事前に家庭訪問をし、納付していただくことで理解を得たところであります。今後も保険給付上のこのような措置を今後行う場合、それを講じる前に、滞納者の状況に応じたきめの細かい納付相談を行っていきたいと思います。
 以上、答弁とさせていただきます。

12番(戸上幸子君)◆12番(戸上幸子君) 2回目の質問に入ります。
 まず、第1点目の介護保険についてです。現状については担当課の課長から説明がありました。徐々に利用が伸びてきていると。これは民生委員さんやボランティアさん、また、現場の職員さんを初め、関係者の努力の結果だと思います。しかし、まだまだ課長も言いましたが全体の水準が低いわけですね。限度額に対しては33.4%と、こういうことです。
 先ほど利用料の軽減について、市長から半額軽減をしますと、10月から。そういう答えがありました。これは全国でも大変喜ばれている制度だと思います。そして三重県も力を入れております。既にこの4月には大王町や安濃町で実施しました。大王町では、さらに上乗せして3%にしておりますが、県の方では、この9月議会で補正を組んで10月に間に合わせる自治体もあるということでしたので、鳥羽市もその仲間入りをすることができたということで、大変うれしく思いました。
 先ほどの限度額に対する割合が33.4%にとどまっているということですが、この利用料の軽減で、これまで利用していた倍のサービスが、はっきり言うと利用できるようになるわけですね。そうした面で、こうした指標も上がるのではないかなと期待をいたします。
 次に、保険料の軽減については、残念ながらこれまでの答弁の域を出ませんでした。私は保険料を一律に軽減しなさいと、そういうことを言っているわけではないわけです。全額払えるという人も多くいらっしゃいますし、また、払いますという人もおります。そういう方ではなくて、生活保護基準以下あるいは同レベルで、どうしても生活が成り立たないと、軽減を切望する人に対して、市が何とか方法をとれないのかということを聞かせてもらいました。予算措置も他市が実施している例を聞きますと、わずか数十万円です。
 例えば、一番経済的に大変なのは国民年金の受給者で、高齢者のみの世帯だと思うわけです。子供さんたちと一緒に暮らしている人は食費なども軽減されます。高齢者1人あるいは高齢者のみの世帯が、経済的には今鳥羽の中で困っていると思います。ひとり暮らし世帯なんですが、今どれだけおるかといいますと、高齢者だけのひとり暮らし、585世帯です。高齢者の複数だけの世帯、434世帯。合わせて1,019世帯あります。65歳以上の方がいる世帯が4,106世帯ですので、高齢者の4軒に1軒は高齢者だけで暮らしていると、こういう現実があります。議員の皆さんも、周りを見たらこの数字というのは実感できるものだと思います。ですから、保険料の負担というのがかなり厳しいという状況に鳥羽はあると、こういう現状があります。
 私、介護保険を初め、議会報告を兼ねまして、各地に出向いて青空懇談会というのを開かせてもらっております。こういうときに女性が多いんですけれども「うちの近所のこういうおばあちゃん、保険料大変で困っとんねやけど、こういう本当に困っている人には何とかしたってもらえやんのかな」ということで、声がかかるんですね。女性だけじゃなくて自治会の役員さんだったりする場合もあります。この助け合いというのは、私が言うまでもありませんが、離島やまた漁村地域では、古くから鳥羽では行われてきたことで、非常にいいことだと思うんですね。市民は頑張ってこの助け合いをしております。そういう町になじんだ行政の施策というものが、今、求められていると、私はそういう気がしてなりません。
 厚生労働省が認めております境界層措置というのがあります。これはどういう措置かといいますと、介護保険料を払うと生活保護の該当者になってしまうという人は、第2段階、第3段階の保険料を払っている人でも、一番低い、生活保護と同じ保険料にしましょうと、こういう措置です。国もこういう実態を一応は把握しているわけですね。
 それで、こういうことをやっているわけですが、鳥羽で、実際に該当する人はかなりいると思うんですね。それで、なぜそう思うかといいますと、生活保護の金額なんですが、今、鳥羽市ではどういう実態かといいますと、65歳以上のひとり暮らしの方、1カ月の生活保護の支給額、6万5,940円です。2人世帯になりますと、9万9,710円です。これが70歳以上になりますと、さらに1万2,500円が加算されます。そうすると、この6万5,000円以下の国民年金という人は、鳥羽の中にも多くいらっしゃるわけですね。それで、こういう制度があるということを、もっともっとPRしていただくということが、今、特に保険料満額徴収を前に必要なことだと思うわけです。
 私も担当課がどういう対応をするのか注目をしておりましたが、満額徴収を控えた新たなPRというのは今のところないわけですね。ですから、わかりやすい広報をし、特別な相談窓口を設けて、とりあえずこの国も認めている措置をもっともっと皆さんに知ってもらってはどうか。また、ヘルパーさんや民生委員さん、現場をつかんでいらっしゃる方に「こういうのがありますので」ということで、もうご承知だったとは思いますが、もう一度周知徹底を図ってもらう、これが非常に大事なことだと思うわけです。ちなみに65歳以上で生活保護を受給している方はわずか27世帯にしか過ぎません。ですから、該当される層もかなりあると思うんですね。この辺での対応をどう考えていらっしゃるか、聞きたいと思います。
 市長の方から保険料軽減について、近隣市町村でそうした施策をとっているところはないというふうな答弁があったんですが、三重県では松阪市が既に実施をしております。松阪市は減免制度というのも設けておりますし、この境界層措置というのも相談に来る人に対して割り振っておりますので、その点も今後検討していただきたいと思います。担当課長、また、市長の再度の答弁を求めたいと思います。
 そして、ペナルティーの問題ですね。1年間保険料を滞納しますと、本当は1割の利用料でいいんですが、全部一たん払わなくてはいけないと。それがネックになってサービスを利用できないという方が出てくるということで、今、全国的にも問題になっております。課長の答弁だと、既に利用して滞納している人は1人で、訪問もしたということです。それはそれで結構なことなんですが、予備軍ですね。お年寄りというのはもう日に日に悪くなる場合があるわけです。ですから、現在の滞納者で利用していない方が何人いるのか、その方たちへの対応をどう考えているのかということについてもお聞きしたいと思います。

◎市長(井村均君) 戸上議員の2回目のご質問にお答えをいたします。
 介護保険に関する保険料や乳幼児医療費に関する議員の主張は私もよく理解をできますが、現在のところ、これまでの考え方を変更することは難しいと判断していますので、よろしくご理解をいただきますようお願いをいたします。

◎介護保険課長(夏川輝夫君) 介護保険関係について、私からお答えいたします。
 まず、保険料の軽減でございますけれども、私ども10月からの満額徴収に伴いまして、これまで広報等を通じて理解を求めてきたところでございます。どうしても生活が苦しく払えない人につきましては、私どもは納付相談には応じたいと思います。一時的な場合につきましては貸付制度を利用できますし、災害等の場合は減免制度もございます。また、慢性的に生活が苦しいというような場合につきましては、公的扶助もしくは、先ほど戸上議員言われましたような境界層措置の対応でいきたいというふうに思っています。
 それで、その境界層措置に対する啓発、PRということでございますが、私ども昨年の10月から65歳以上の方の保険料徴収ということになりました。その徴収前にパンフレットを作成いたしまして、各家庭に配布いたしました。それから、この10月から満額徴収になるわけですが、実は来週には特別徴収者に対して納入通知書を発行します。この中にもパンフレットを封入いたしましたし、この9月16日号には同様の内容で掲載をしています。
 その中で、境界層措置というのは、非常に市民の方にわかりにくいんではないかというようなこともございます。私ども特別な事情で保険料を払うのが難しいというような方については、減額制度もありますのでご相談くださいと、そういうような旨の掲載をさせていただいております。
 それから、滞納者の関係です。平成12年度の保険料の滞納者は80人です。もちろん低所得者ということやなしに、いろいろな事情で払っていない方も見えると思います。額にいたしましては34万2,720円ということになっています。こういう方がサービスを受けた場合どうするかということですが、サービスを受ける前に、介護認定の申請がございます。当然その申請の段階で、私どもは納付相談に応じたいというふうに考えています。
 以上、答弁とさせていただきます。

12番(戸上幸子君) お昼を過ぎましたら急に答弁の方がトーンダウンしまして、非常に残念な思いで聞きました。先ほど課長から、保険料の滞納者でペナルティーの対象となる方が80人いるという答弁をいただきました。80人といいますとすごい数だと思うわけですね。低所得者に限らないというような説明もありましたが、低所得者をどこに置くかという点でもいろいろ相違はありますし、やはりこの方たちの相談に乗っていくということがとても大事だと思います。
 いろいろな書類を送って広報に努めているというようなお答えでしたけれども、まだまだ高齢者のいろいろな生活実態からすると、紙は送られてくるけれども見ない方もいるでしょうし、ぴんとこない方も、もちろん高齢だけにいらっしゃると思うんです。そういうときに、やっぱり行政の方が「いつでも納付相談には応じます」ということで済ましていても事は始まらないので、やはり行政の方から出向いて、いろいろな事実調査といったことをしてもらうということが今求められていることだと思います。それで、例えば、電話サービスで「介護保険満額徴収に備えて緊急の相談に応じます。何番にかけてください」とか、介護保険課のところにそういった言葉を添えるとか、もうちょっと「いつでも来てもろうたら結構ですよ。うちは門戸開いています」というような官僚的なことではなくて、もう一歩踏み出して住民のことを思う姿勢をはっきりさせていただきたいと思います。
 この二つの提案どう考えられますか。お答えください。

◎市長(井村均君) 戸上議員の3回目のご質問にお答えをします。期待に沿えない回答をする苦しみというのは大変なものがあることを、ご理解願いたいと思います。介護保険のペナルティーの80人の予備軍がいるという部分につきましては、先ほど課長も言いましたように、内容についてはいろいろあるように思います。ただ、それだけに放置をしてはいけないということで、啓発方法に一考をしなさいという戸上議員のご指摘には、私たちも応じていかなければならないと思いますが、決して啓発方法に手抜かりをしているわけじゃなくて、先ほど課長も言いましたように、予想される1人の人について早くからアタックをして、こういうことでは困るという救済方法についてのあらかじめのアタック、そういうことを基本に据えた市民サービスをやっているということで、ご理解をお願いしたいと思います。

雇用創出にもつながる介護予防拠点事業を

2001年(平成13年)12月議会

12番(戸上幸子君)今、不況でほとんどすべての業種が厳しい中で、福祉分野での雇用が見直されております。福祉専門学校を卒業した鳥羽出身の若者のUターンを可能にし、登録ヘルパーさんたちの雇用拡大につながる介護予防拠点整備事業の実施を市はどう検討していますか。この事業は国が10割を補助します。阿児町では今年度、この事業で介護予防施設「菜の花館」を建設し、昨日オープンしました。きょうの新聞でも取り上げられました。建設費3,700万円すべてが国の補助だと新聞も報道しております。隣接する公民館のトイレも同事業を活用して改修しました。ここで生きがいデイサービスを実施します。正職員1名と地域の登録ヘルパーさんの雇用が新たに生まれました。また、土日は町内会が運営します。地域に密着した介護予防を目指しています。この事業は、高齢者が要介護になることや、さらに悪化することを予防したり、健康増進に取り組む事業が対象です。
 事業メニューは、この「菜の花館」のように拠点整備施設を新設する、これだけではなくて、既設の老人憩の家や公民館等に浴室や厨房をつくる、また、高齢者がスポーツできるように屋内の機能訓練施設をつくる、このための改修もできます。まず、お金が要りません。そして、地域住民に喜ばれ、雇用も生まれる、地域の建設業者の仕事もふえる、まさに一石三鳥とも言える施策です。見逃す手はありません。答志島など離島、そして鏡浦・相差地区などでも切実です。来年度の具体的計画をどう進めているのか、お答えください。

◎市長(井村均君) 雇用拡大のための介護予防拠点の実施について検討をしているのかというお問い合せに対しまして、市といたしましても介護保険対象外の事業である生きがい活動支援通所事業、いわゆる生きがいデイサービス事業に対して、介護サービスが受けにくい状況にある離島での実施ができないか、福祉事業所に検討をさせているところであります。地元の登録ヘルパーを活用しながら、雇用対策の一助になればと考えております。

12番(戸上幸子君)市長の方からは、この事業について担当課に検討させているという答弁がありました。一番直近の12月1日号の「福祉ウエーブ」、これで、ひだまりに遊びに来てくださいという呼びかけのところで、ひだまり利用者の割合が紹介されておりました。安楽島地区が48%、鳥羽地区24%、加茂地区24%、その他の地区が4%でした。やはり、地区によって不便で利用されていないところが、格差がすごい出てきたわけですね。ですから、この介護予防拠点整備、各地域にしておくということが、平等という面からいっても大切なことだと思います。
 また、私はこの点で強調したかったのは、老朽化した老人憩の家や公民館、こういうところもトイレや厨房など、この事業で高齢者に使いやすいようにお金も国の補助でできるわけですよね、こういう施策をもっともっと活用していただきたいと思う。そういう意味でこれを取り上げましたので、ぜひとも意欲的な活用をしていただきたい、この点は要望しておきたいと思います。

介護保険料設定の基本認識を問う

2002年(平成14年)6月議会

12番(戸上幸子君)老人福祉費の介護保険事業計画及び高齢者保健福祉計画見直業務についてです。介護保険スタートから今年度までの3カ年の介護保険料設定についての基本的認識と、今後の方向性について答弁を求めます。

◎社会福祉事務所長(松村久男君) 戸上議員のご質疑のうち、議案第48号一般会計補正予算(第1号)、歳出、款3民生費、項1社会福祉費、目5老人福祉費の介護保険事業計画及び高齢者保健福祉計画見直業務についてお答えをいたします。
 介護保険制度が創設されまして3年目を迎えております。介護保険計画におけるサービスの提供水準目標量は国の示す提供水準をもとに目標年度の要援護高齢者の推計結果を用いて、介護保険サービスの各年度の目標量を実態調査の利用意向を基本に、国の標準値を参考に設定されてきております。
 第1期目で見込みました平成12年度の介護給付見込み額は7億6,750万5,000円に対しまして、実績額が5億8,250万円となり、比率は75.9%です。13年度では、見込み額8億7,055万9,000円に対し、7億4,013万6,000円。比率は85%となり、12年度と比べ9.1ポイント伸びてきております。また、14年度は見込額9億441万4,000円に対し、当初予算額で8億2,850万円を見込んでおりますことから、比率はおおむね91.6%程度になろうかと考えているところであります。
 このような現況から、平成12年度から14年度までの3カ年に係る介護保険料の基準額2,286円は、全国平均2,882円、三重県下では2,681円であり、それよりも低く設定しております。おおむね妥当な額であったのではないかと考えております。
 次に、今後の方向性でありますが、高齢者はふえてきておりますし事業量も伸びてくると思います。先ほど、木下議員に答弁させていただきましたように、今回の計画作成の結果をふまえまして、第1号被保険者の介護保険料負担水準を決めていくことになりますので、ご理解をいただきまして、答弁といたします。

12番(戸上幸子君) 介護保険事業計画及び高齢者保健福祉計画の見直業務についてです。これにつきましては課長の方が、鳥羽市の介護保険料は2,286円で全国水準よりも県水準よりも低いんだと、そのように胸を張っているかのように私は受けとめたんですけども、これはサービスの供給率が低いわけですから当然のことです。ましてや、離島の方にとってはそうだと思うんです。ですから、先ほどの数字で見てみますと、平成12年度も見込み量に対して供給額が75.9%と、13年度も85%、そういうことでしたので、こうした低い額に対して100%よかったんだと、2,286円が妥当だったんだと、そういう立場はいかがなものでしょうか。
 今後、今後の介護保険料が設定されるわけですけれども、鳥羽市の高齢者にとっては、年金から天引きされる介護保険料の負担が非常に重い、これはもうどこへ行っても出されてくる問題です。その点、市長や担当課のところにも届いているかどうか、それはわかりませんですけども、きっちり次回の介護保険料に反映されるように求めておきたいと思います。

介護保険の現状、パールプランとの整合性はどうなっているか

2004年(平成16年)3月議会

16番(戸上幸子君)介護保険法に基づく市の役割について質問します。
 平成12年4月にスタートした介護保険は、間もなく5年目を迎えます。介護サービスは従来の措置給付から選択と契約の事業者サービスへと抜本的に変化しました。市町村のための介護保険実務対策は、保険者である市町村がその意識改革と政策形成と調整の能力が求められていると指摘をしております。従来の行政システムの改革が必要で、市民、事業者、行政の支え合いの新しい地域福祉活動の構築が求められております。介護保険法に基づく市の役割は何か。端的に言えば、市民合意を得ながら、公平で効率的なマネジメント体制と戦略体制をどう築くかです。
 では、鳥羽市の現状は、この介護保険法の方向に沿っているでしょうか。以下の点についてお聞きします。
 1、現在の要介護認定者数、認定率、サービス受給者数、認定数に占める受給者の割合、介護給付費の推移についてはどうなっていますか。パールプラン21の推計と比較しての課題をどう認識していますか。
 2、今、かなめであるケアプラン作成が市内の事業者では困難になっています。私は先月、知人の認定申請を手伝った際、窓口で市内はいっぱいなので他市の事業所を選んでくださいと言われ、驚きました。
 そこでお聞きしますが、介護支援計画策定は市外業者に何パーセント流れておりますか。市はこの現状をどう考えていますか。今後の方向として、サービス供給量確保のためには市内の介護サービス参入事業者との連携しか道はありません。幸い陽光苑、豊和苑に次いで民間事業者が相次ぎオープンしました。グループホーム開設の予定もあります。こうした事業者を育成し、地域福祉の構築を図るのが市の役割です。
 現在、さまざまな問題が出ています。特に、深刻な老老介護に対し、社協では朝夜間のヘルプサービスが充足できないケースがあるのに、市内の民間事業者にサービスを依頼する体制ができておりません。社協の現場では皆必死に頑張っており、ケアマネジャーは厚労省の1人当たり平均50を上回る63.4件をこなしております。率直に言って行政側の対応がおくれております。どう改善しようとしているのか、お聞かせください。
 3、介護保険制度がまだ十分知られておりません。窓口の応対と説明を充実させる必要がありますが、どう考えていますか。
 4、市内に事業所のない訪問看護サービスの供給が課題になっております。病院は3カ月で出され、次の施設にすぐ入所できず、在宅になっています。在宅でも床ずれや点滴などは看護です。本市はわずか8件です。阿児町の49件に比べても貧弱ですが、担当課として打開への熱意をお持ちですか。
 5、介護サービス利用量が伸びると保険料へはね返ると市は懸念しています。しかし、今家族介護で苦しんでいる人を救うのが介護保険制度です。まず、40歳からの健診や健康づくりなど、予防活動にしっかり力を入れる。そして、いざ介護になったら家族と本人が人間らしく過ごせるようサービスを提供する。このパールプランの方針を市が堅持すべきではないのですか。

◎社会福祉事務所長(野村憲幸君) 介護保険法に基づく市の役割について、私の方からお答えさせていただきます。
 本市では、平成11年度に第1期介護保険事業計画と一体化した高齢者保健福祉計画2000パールプラン21を策定し、平成12年4月1日から介護保険が開始され、3年を経過した中で、改めて見直しをし、平成15年3月に高齢者福祉計画2003パールプラン21を策定して、その計画に基づいて、今後の基本である介護保険制度による介護サービスの実現、福祉の展開、保健・医療・福祉の推進等を図っているところであります。
 まず、1点目でございます。平成16年1月の状況で、要介護認定者数は742名で認定率は12.2%でございます。サービス受給者数は589人、受給者割合にしまして、約80%ございます。
 介護給付費月額8,700万円となっております。パールプラン21の推計での平成15年度で比較すると、平成15年から急激な伸びにより、パールプランでの要介護認定者数推計を130人ほど上回る状況であります。この増加は高齢者の伸びに相関しているとともに介護保険制度が実施4年目に入り、市民の方々に介護保険制度が浸透し、居宅サービスや施設サービスを利用する方がふえたと、このように認識しております。
 パールプラン21を策定するに当たり、各サービスの供給量を算出するため、高齢者アンケート、在宅利用者調査を行い、サービスの必要量を推計するとともに、平成12年度、13年度の数値をもとにしましたが、既にその数値を超えている状況であるため、今までに生じた数値やニーズも踏まえ、第3期分計画を16年度から検討してまいりたい、このように考えております。
 次に、第2点目でございます。現在の市内での介護保険指定事業所状況は訪問介護が2カ所、訪問入浴が2カ所、デイサービスが4カ所、デイケアが1カ所、ショートステイが1カ所、福祉用具貸与2カ所、介護老人福祉施設1カ所、介護老人保健施設、先ほどは特養、今回の場合は老健でありますけれども、老健1カ所であり、十分な利用者サービス体制を確保している状況ではありませんが、新規にグループホーム2カ所、デイサービス1カ所の開設予定がある状況になっております。また、みなし事業所として、市内には医療機関がありますが、どのように機能できるか等について関係課と検討していきたいと思います。
 また、施設入所の待機者が多く、サービス確保する対策として、法人から施設の新設、増設を国、県に設置要望しましたが、許可については厳しい状況にあります。
 介護保険のサービスは、その権利を持つ人がいつでもどこでも必要な介護サービスを必要に応じ利用できるというシステムでありますので、近隣市町村のサービスもうまく組み合わせていくことも必要であると考えております。また、市内の介護サービス提供事業者との連携については、サービス提供が図られるよう、事業者相互間の連絡、調整は必要であるとも考えております。
 また、介護保険計画策定に基づく市外の事業者の認定の件数でございますけれども、12月実績分というような形で、介護サービス利用者は介護支援計画全体で、延べでございますけれども、428件のうち、35件が市外の利用者で行われております。
 次、3点目でございます。介護保険制度の認知度についてですが、平成14年度の高齢者アンケートにおいても、64.1%の方が介護保険制度を理解していると答えていますが、さらに、在宅支援センターや社会福祉協議会の活動、生きがい活動支援通所事業等の活動を通じての周知、さらに市広報とばによる趣旨普及を行っています。
 ちなみに介護保険制度に対する認識が高くなり、認定申請の増加を示しているものと考えますが、さらに工夫をしながら周知を図ってまいりたいと、このように考えております。
 また、市役所の介護保険窓口体制についてですが、長寿係と介護保険係の再編により、窓口の一元化が図られるとともに、出張所における窓口についても出張所長会議等において研修を行うなど、サービス情報等の提供を充実するように考えてまいります。
 第4点目についてでございます。訪問看護サービスの供給については、市外の事業者からのサービス提供となっているのが現状であります。このため、離島での供給が難しいことから診療所をサービス提供のみなし事業所にしています。しかし、体制面等の課題もあり、今後、すべての診療所において訪問看護サービスの提供ができないか検討していくとともに、市内の医療機関への働きかけや市外事業所の協力を受けることも含め、新規事業所の参入や協力を得るための方法についても検討してまいりたいと考えております。
 第5点目についてでございます。介護保険制度は介護サービスに必要な費用のうち、17%を65歳以上の方の保険料で賄っております。必要なサービスの提供量と保険料の均衡を保ちながら、介護保険事業の運営を図っていきたいと考えております。高齢者福祉計画は介護保険事業の円滑な実施と高齢者保険福祉事業計画に包括され、効果的に行われるよう計画されたものでありますが、今後とも市民の利用意思、高齢者の福祉、介護、医療、介護サービスの見込み量、国・県等の福祉行政の計画と調整のもとに進めていきたい、このように考えております。
 以上、答弁とさせていただきます

16番(戸上幸子君)先ほどの答弁で、当初パールプラン、平成15年から19年までの計画を立てましたが、サービスが上回り、もう19年の数値までも超してしまったと。そういうことがはっきりしております。こうしたサービスが伸びている在宅サービスとは反対に、施設サービス、特に特別養護老人ホーム入所者は、この計画を下回っております。希望しても入れないからです。鳥羽市は待機期間1年以上が57.7%で、県平均43.1を上回っております。鳥羽陽光苑の増床認可は今どうなっておりますか。
 そして、次にはケアプランの作成です。約1割が鳥羽市外の事業所でケアプラン作成をされております。これは、本当に大事な問題です。パールプラン21では、「ケアプランは介護サービスのかなめであり、より質の高いケアプランを提供できるよう、ケアマネジャーの確保と資質の向上に努めます」とうたっております。行政の中に、これまでの措置から契約へという変化に対応できていない面があるのではないか、これが今の一番の問題だと私は思いました、調査をしまして。
 市内事業者がなぜ大切なのかといいますと、それはもちろん安定したサービス確保のためですけれども、それだけではなく、地域経済の活性化に結びつくからです。ヘルパーなどの雇用はもちろん、住宅改修、デイサービスの食材購入、訪問車両のガソリン供給などなど、国、県、市の公費とそして市民の保険料や利用料が鳥羽市を循環します。介護を鳥羽活性化に役立てる、この視点を行政の方が欠かしてはならないと思います。
 次に、サービスの供給が保険料へはね返って上がってしまうのではないか、そういうことを行政が心配しているのであれば、それは現場に重大な影響を及ぼすのだということを私はこの問題で質問したかったわけです。実際に出てくるサービスは抑えようがないわけですね。現場では、そのサービスがなければ老老介護で倒れてしまう人がいるわけです。ところが、行政がそういう立場でおりますと、それは社協の関係者やケアマネにもやはり伝わっていくんです。余り使っても、それは保険料にはね返るのではないかと。そういうことがあってはならんわけです。そこを肝に銘じて、介護保険制度の健全な発展をさせていく必要があると思いますので、ぜひその点をきちっとしていただきたいと思います。

◎社会福祉事務所長(野村憲幸君) 再度のご質問にお答えします。
 社会福祉法人三重福祉会の特別養護老人ホーム陽光苑の増床についてでございますが、平成16年度社会福祉施設整備について申請いたしましたところ、申請どおり増床30名、ショートステイ10名について、現在文書による連絡はいただいておりませんが、3月中には交付決定の予定であると県から連絡は受けております。
 以上です。